OracleがGoogleに対し、使用許諾を得ずにAndroidでJavaのコードを利用したとして求めている93億ドルの損害賠償金について、Googleが削除の申し立てを提出した。
Googleによると、自社の損害査定専門家はOracleが要求する損害賠償額に「強く反対」するとしている。2社はAndroidに含まれている37件のJava SEアプリケーションプロトコルインターフェイス(API)がOracleの著作権を侵害しているかをめぐって係争中で、5月に連邦地裁で再審が開かれることになっている。
Oracleは、アプリ開発者が早期にAndroid向けに開発するにあたって、これらのJava APIは不可欠だったと主張している。これが、Googleがアプリの販売とモバイル広告から得る数十億ドルもの収益につながっているという。
Oracleの損害査定専門家は、GoogleはJavaの著作権を侵害したコードから88億ドルの収益を得たと推測しており、この収益はGoogleから回収されるべきだと主張している。実際の損害賠償金である4億7500万ドルと合わせて、Googleは合計で93億ドルをOracleに支払うべきだとしている。
当然ながら、Googleの損害査定専門家は、AndroidのコードのほとんどがGoogleのものであり、Oracleがそれほどの金額を受け取る資格はないと考えている。
Business Insiderが入手した書類によると、侵害したとされている宣言コードおよび構造、順序、構成(SSO)は、1500万行を超えるAndroidのコードの0.08%に満たないとGoogleは主張している。
Googleが削除を申し立てている巨額の査定額は、James R Kearl博士が算出したもの。Kearl博士は、OracleとGoogleがそれぞれ推薦した損害査定専門家に回答して「収益の返還」として適切な金額を査定するために、裁判所によって任命された。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。