三国大洋のスクラップブック

アマゾン「Alexa」が注目を集める理由--「スマートホーム・ハブ」の本命? - (page 2)

三国大洋

2016-04-24 07:09

2)Alexaのプラットフォーム化(生態系の拡大)

 外部との提携の例としてよく挙げられるのが、今年に入って決まった「Uber」(ライドシェアリング、配車サービス)や「Spotify」(音楽ストリーミングサービス)といったそれぞれの分野の最大手との連携で、その結果「Uberで車を手配して」とかいったことまで対応できるようになっているという。

 また、それ以外にネット接続した機器を通じて部屋の照明や空調を調節することなども、Alexaに話しかけるだけでできるようになりつつあるそうだ。

 さらに3月末には、Nestから発売されているスマートサーモスタットもAlexaと連携するという発表があった。NestがAmazonと競合するGoogle傘下の会社であるのはいうまでもない。一時はスマートホーム分野の有望株とみられていたNestが、Alexaのプラットフォームに載っかることにした、というのはある意味でちょっとしたニュースで、それだけAlexaの勢いが無視しがたいものになっているといいうことの表れかとも思える。

 なお、大手自動車メーカーのFordも1月のCESで、同社の車載システム「Snyc」とAlexaを連携させていくことを発表していた。Alexa経由で家の中から外(あるいは車庫のなか)に駐めた自動車の空調を操作したり、逆にFord車内から家の証明を点灯・消灯させるといったことを、Alexaに話しかけるだけで可能にする、といったアイデアがあるらしい。

 両社の取り組みがうまくいくかどうかはまだわからないが、この協業がうまくいくようだと、これまで家庭内にほぼ限られていたAlexaの影響力の範囲が外出先まで拡がることにもなりそうに思える。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

  5. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]