
直近4年間の採用の難度の変化
また、直近4年間の採用の難度の変化について聞いたところ、「難しくなった」が9.3%、「やや難しくなった」が26.0%で、合計35%あまりが採用基準の難度が上昇したと回答した。専門性や開発力などが採用時に求められる傾向も、この採用基準の難度上昇に影響を及ぼしている可能性がある。
2020年以降のITエンジニア需要、「増加派」がリード

2020年以降のITエンジニアのニーズ
2020年以降のITエンジニアのニーズについて聞いたところ、需要が「高まる」「やや高まる」との回答が合計20.3%、逆に「減少する」「やや減少する」の合計は10.8%となり、需要増加を予想する回答の方が約10ポイント多かった。
いわゆる特需の現状が2020年以降には落ち着き、反動でITエンジニアの大量失業といった事態が起きるのではないかという意見もあるが、その意見は多数派ではないとみられる。
2020年以降活躍するITエンジニアは“テクノプレナー”?

「2020年以降採用したい理想のエンジニア」と「実際に現在応募のあるエンジニア」の人物像GAP図
「2020年以降採用したい理想のエンジニア」と「実際に現在応募のあるエンジニア」のギャップについて分析したところ、ギャップが最も大きかったのは「自主的に行動できる」だった。次いで「計画実行力がある」「柔軟性が高い」「コミュニケーション能力が高い」と続く。
テクノロジスト(技術者)とアントレプレナー(起業家)を組み合わせた造語“テクノプレナー”は、技術を駆使して全く新しい価値やビジネスを作っていく様を指し、21世紀に求められる人材とされるが、まさにそのような志向を持つ人物が今後の理想のエンジニア像として見えてくる。
報告書では、単にITエンジニアとしての業務をこなすことだけなく、技術者として激しい業界の変化に対応するための学習や、それを活かして自らビジネスを創っていくような姿勢が求められることになるだろうとした。
調査は3月22~25日にかけて、ITエンジニアの採用に関わる全国の企業担当者400人(男性371人/女性29人)を対象としてインターネットによるアンケート形式で実施された。