Block氏はまた、Salesforceは大企業の最高経営責任者(CEO)との対話で、ソリューションスイートとプラットフォームの拡大を望まれることが多くなっていると付け加えた。「これは、顧客のデジタル変革についての要望に応えるチャンスだった」(Block氏)
Salesforceの買収後の計画は、基本的にExactTarget買収のケースと同じだ。SalesforceはExactTargetを買収した際、しばらくの間単独で運営し、その後同社のテクノロジをプラットフォーム全体に組み込んだ。
Salesforceは当面の間、小売業界をターゲットとした活動にDemandwareを利用する予定で、すでに利用されている一連のカスタムシステムを廃棄する可能性もある。Demandwareの年次報告書には、次のようにある。「2015年12月31日時点では、Demandware Digitalは利益を創出するEコマース顧客の事業所を331件抱えており、これは2013年の204件、および2014年の267件よりも増えている」
Block氏ら役員は、小売業と消費者向け商品以外のEコマースに関する展望については触れていないが、Commerce Cloudが他の業界にも拡張可能であることは明白だ。Demandwareはまた、いくらかバックオフィス業務についても言及している。
Salesforceは大企業との対話や国際的な拡大への道を開いてくれるとDemandwareのCEOを務めるTom Ebling氏は述べている。Ebling氏によれば、合併後の会社では、1対1コマースに向けたマルチチャネルシステムを目指した展開も容易になるという。
Eコマースが小売業界や消費者向け商品の直接販売を行う企業以外に波及するとしても、Salesforce Commerce Cloudの準備には長い時間が必要かもしれない。「セールス、サービス、マーケティングの間にある壁は崩れた」とBlock氏は述べている。その一体となった機能にEコマースを加えたらどうなるかを考えれば、SalesforceがDemandwareを買収する理由が理解できるはずだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。