富士通ネットワークソリューションズ(FNETS)は6月7日、A10ネットワークスの「Thunderシリーズ」が提供するクラウドプロキシソフトウェアと連携して制御することで、Office365を快適に利用できるようにするSDNソリューションを開発。同日から提供を開始すると発表した。富士通のSDNコントローラ「FUJITSU Network VELCOUN-X」とA10のThunderシリーズとFNETSのSDNアプリケーションによって、ネットワークの可視化、利便性向上を実現するもの。
Office365などのクラウド上でアプリケーションを利用する際は、1人のユーザーが大量のセッションを同時利用するため、通信負荷がプロキシサーバに集中し、トラフィックの増加や、サーバ、ネットワークのパフォーマンスが低下するといった通信負荷の問題が生じやすい。
今回、こうした課題にA10のThunderシリーズのクラウドプロキシソリューションを用いることで、登録したURLリストをキーとして、クラウド上のアプリケーションのトラフィックを認識し、通信負荷を軽減できるようにした。
A10のクラウドプロキシソリューションは、Office365やGoogle Apps、BOXなど、クラウドベースのアプリケーション利用によって負荷が増大する既存プロキシ装置をオフロードするもの。URLなどをキーとしてクラウドアプリケーションへの通信のみ経路を変更することにより、既存プロキシへの負荷を軽減し、クラウドアプリケーション導入後のパフォーマンス低下の課題を解決する。
また、Office365は不定期にドメインを更新するため、管理者は日々更新の有無を確認し、URLリストを変更するといった作業をする必要があったが、今回新たにFNETSが提供するSDNソリューションによりドメインの更新状況を確認し、更新があった場合には自動でThunderシリーズの設定作業をすることで、運用負荷も軽減する。
なお、同ソリューションは、Office365だけでなく、さまざまなクラウドサービスへの展開が可能としている。
また、FNETSでは今後、A10のThunderシリーズの持つファイアウォール機能やDDoS防御機能などのセキュリティ機能とVELCOUN-Xを自動連携させたSDNソリューションを展開する。