Salesforce.comは米国時間6月28日、Microsoftとの広範な戦略的提携の成果として、「Salesforce Lightning for Outlook」(旧「Salesforce App for Outlook」)の提供開始を発表した。これは、Salesforceの顧客関係管理アプリとMicrosoftの「Outlook」を連携させるアドインだ。
両社はLinkedInの買収に際して競い合ったと報じられていたものの、今回の動きはSalesforceのLightningユーザーエクスペリエンスを中心にしたものとなっている。その概要は以下の通りだ。
- Outlook内でのLightningコンポーネント:両社の顧客は、Salesforceのコンポーネントを迅速かつ容易にOutlook内に組み込めるようになる。これにより例えば、Salesforceの提供するCPQ(顧客ニーズに合わせた価格見積もり作成)機能である「SteelBrick CPQ」や、サードパーティーのコンポーネントをOutlook内で利用できるようになる。
- こういったコンポーネントには、見込みから回収までのワークフロー管理や、クリックするだけで電話をかける機能といった、あらかじめ用意されたコンポーネントが含まれる。また、Outlookのナビゲーションウィンドウには、コンテキストに応じてSalesforceのデータが表示されるようになる。
- 「Lightning Sync」:両社の顧客は、2つのアプリケーションを統合したかたちで連絡先やイベントの同期が可能になる。
- 新たなデザインとなったLightning for Outlook:Lightning for Outlookのデザインを「Lightning Experience」に基づくよう刷新した。これにより、Outlook内でSalesforceの適切な情報を容易に取得できるようになる。
MicrosoftとSalesforceは2015年に戦略的提携を強化し、両社の製品が持つ機能を統合していくと発表した。この2年間にわたる提携により、Outlookや「Microsoft SharePoint」「Office」、Salesforceといったツールにおいて、10以上の統合が実現している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。