海外コメンタリー

「企業向けIoTの複雑さを取り除く」--シスコ×Jasperで目指すこと - (page 3)

Corinne Reichert (ZDNet.com.au) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2016-07-21 06:00

 「このため、われわれの一部が考えているように、(一朝一夕というわけにはいかないだろうが)最終的に数十億台のデバイスが接続された場合、そしてLPWAが担うべき役割があった場合、さまざまなところで信号の干渉や輻輳(ふくそう)が発生するはずだ(中略)こういった点はクリアしておかなければならない。私はまだ、この問題が十分に取り組まれているとは考えていない」(Namie氏)

 「免許が必要となる周波数帯を使用するという主張もある。そうすることで統制は可能になるが、法制化が必要となり、コスト高を招くという短所が生み出される。このため、素晴らしい答えがあるかどうかはまだ分からない」(Namie氏)

 Ciscoの最高経営責任者(CEO)Chuck Robbins氏は、ラスベガスで開催した「Cisco Live 2016 Las Vegas」の基調講演(11日午前)のなかで、Jasperの買収はCiscoの包括的な戦略において「極めて重要」な意味を持っていると述べた。

 Robbins氏によると、IoT戦略は会社や政府、大企業がデジタル革命の一翼を担うとともに、幹部の援助やスピード、アジリティ、イノベーション、IT部門と業務部門のスムーズな連携、包括的なセキュリティを実現するうえで必要なものの1つだという。

 Robbins氏は、Ciscoが同社のスキルセットとともに、サービスプロバイダーと大企業の双方の知識を活用することでIoTの資金化を実現できるユニークな位置に付けていると述べた。

 同氏は11日、報道陣に対して「私が確信している基礎となるものごとの1つは(中略)われわれの強みの1つがサービスプロバイダー環境とエンタープライズ環境に対する深い理解と、それら2つの架け橋を築くうえで支援できる能力だ」と語った。

 「Jasperがわれわれにぴったりの企業なのは、このような理由からだ。手に入れたのはテクノロジだが、われわれは接続性を実際に向上させられるサービスプロバイダーと手を結んだことにもなる。また、データとアプリケーションを結びつけたうえで活用し、意思決定を支援する能力を企業に提供することで、企業にいかに価値をもたらせるのかに目を向けるとともに、サービスプロバイダーのプラットフォーム上でさらなるサービスをいかに提供するかに目を向けている。つまり、双方の視点でものごとを見ているのだ」(Robbins氏)

 なお、Corinne Reichert記者は今回、Ciscoの招待で同カンファレンスに参加した。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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