Intelは米国時間8月9日、深層学習を手がける新興企業Nervana Systemsを買収すると同社ウェブサイトで発表した。買収条件は明らかにされていない。
IntelのエグゼクティブバイスプレジデントDiane Bryant氏によるこの発表では、創業2年目のNervanaはサンディエゴに拠点を置き、深層学習向けに完全に最適化された、ソフトウェアとハードウェアのスタックを保有していると説明されている。
「深層学習アルゴリズムの進化に向けた彼らの知的財産(IP)と専門性によって、人工知能(AI)分野におけるIntelの能力を強化する」(Bryant氏)
Bryant氏によると、Intelはソフトウェアに関するNervanaの専門性を「Intel Math Kernel Library」(Intel MKL)の機能向上に役立てる計画だという。また同氏は、エンジンやシリコンチップに関するNervanaの専門性によって、IntelのAIポートフォリオを拡充するとともに、「Intel Xeon」プロセッサや「Intel Xeon Phi」プロセッサを用いた深層学習時のパフォーマンスを向上できると述べている。Intelのプロセッサは既に、機械学習関連ののサーバの97%以上で使用されており、Xeonプロセッサの「E5」ファミリは深層学習で最も広範に用いられている。
Bryant氏は「Intel XeonプロセッサやIntel Xeon Phiプロセッサを世に送り出しているIntelのエンジニアたちが、才能豊かなNervana Systemsのチームと力を合わせることで、業界の進歩をさらに加速できるようになるとわれわれは確信している」と記している。
一方、Nervanaは同社ウェブサイトで、自社の人材やブランド、「新興企業のメンタリティ」を維持するとともに、現在行っている開発への取り組みを継続するつもりだと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。