本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。
今回は、ブイキューブの間下直晃 代表取締役社長と、日本オラクルの津留崎厚徳 HCMソリューション部長の発言を紹介する。
「アジアでナンバーワンの“ビジュアルコミュニケーション基盤”を提供したい」 (ブイキューブ 間下直晃 代表取締役社長)
ブイキューブの間下直晃 代表取締役社長
ブイキューブが先ごろ、企業向けビデオコンテンツ管理ソフトウェアを提供する米Qumuとの戦略的提携を発表した。間下氏の冒頭の発言はその発表会見で、ビデオコンテンツ管理を含めたビジュアルコミュニケーション分野で同社が掲げている目標を強調したものである。
ビジュアルコミュニケーションとは、映像と音声で離れた場所を結び、今まで移動して会わないとできなかったコミュニケーションを実現するもので、ウェブ会議やテレビ会議などに代表される。ブイキューブは製品やサービス群を柔軟に組み合わせて活用できる“ビジュアルコミュニケーションプラットフォーム”を形成し、日本およびアジア地域でビジネス展開している。
今回提携したQumuが手掛けるビデオコンテンツ管理は、ブイキューブでもかねて同様のものを提供していたが、Qumuの優れたアプリケーションを高く評価して本格的に取り扱うことにした。今後は両社が協力して日本およびアジア地域でビジネス展開していく構えだ。
ブイキューブとQumuのコラボレーション領域
提携内容の詳細については関連記事を参照いただくとして、筆者が注目したのは、間下氏のアジア地域へのビジネス展開に向けた力の入れようだ。今回の提携はそれを如実に示した動きといえる。
というのも、アジア地域でビジネス基盤を着実に構築しつつあるブイキューブにとっては、ビジュアルコミュニケーションプラットフォームの“商品力”をさらに高めていくことが求められる。その意味でQumuの製品やサービス」はまさに打ってつけだったとみられるからだ。