ビズリーチで取締役を務める竹内真です。われわれは今年創業7年目を迎え、管理職とグローバル人材のための会員制転職サイト「ビズリーチ」をはじめ、「キャリアトレック」、日本最大級の求人検索エンジン「スタンバイ」など数々の事業を手がけています。
従業員数は2016年4月時点で640人を超え、200人近くのエンジニアやデザイナーを抱える組織に成長。創業以来一貫して自社のエンジニアやデザイナーが内製でサービスを作り、技術力とスピードを武器に改善を重ねるということを続けてきました。
創業期よりCTOとして開発を手掛け、現在は取締役として事業を見ている私の視点からエンジニアチームの採用や組織創りしてきたのかをご紹介します。
ビズリーチ創業期から今までを振り返って
私がビズリーチに参画したのは、サービス開始前の2008年のことでした。まずは「ビズリーチ」のサービス開始を目指して、とにかくサービスや社内システムなどを作ることが必要でした。エンジニアを採用したくても、スタートアップであるため採用にコストをかけられません。
外部の採用サービスに頼れないなか、良いエンジニアとめぐり合うために人脈を最大限活用し、時間を投資しなければなりませんでした。企業が主体的に採用活動を行うことを「ダイレクトリクルーティング」と呼んでいますが、われわれは創業時から優秀な人材と出会うためのあらゆる採用手法を実践してきたのです。
具体的な手法などについては改めて紹介しますが、主体的な採用活動によって、立ち上げ期を支えてくれるエンジニアや、サービス拡大に向け新規事業を任せられる信頼できる仲間に出会うことができました。
人事評価制度の刷新
事業の拡大期で、私は、エンジニアやクリエイティブ職を含めたプロダクトサイドの人事評価制度を見直すことにしました。エンジニアの価値を正しく伝えるためです。
今、IT業界をはじめとした事業会社で選ばれているRuby、PHP、Go言語などのエンジニアの市場価値は、人手不足の背景もあり日々高騰しています。売手市場で競争が働き価値が上がっていくのは当然ですが、仮に実力以上の評価がなされた場合、その市場が停滞したときには株価と同じように価値が下がってしまいます。
需給バランスが変動しやすい技術を拠り所にしてしまうと、雇用、給与が不安定になるリスクが出てきます。プログラム開発だけができれば本当に良いのか、エンジニアにとっての本質的な価値は何だろうと考えました。
第1回で触れたように、今後求められるのは、スキルは大前提として、ユーザーのニーズを把握し、柔軟な発想で解決策を見つけ、それを実装できるエンジニアです。
ビズリーチでは最新の技術書を備える本棚があり、適宜本棚の内容を更新しているという