Salesforceは、Demandwareの買収から生まれたサービス「Commerce Cloud」をリリースした。
Commerce Cloudのターゲットは、Demandwareの顧客ベースでもあった小売業者だ。簡単に言えば、SalesforceはCommerce Cloudに同社のCRMやその他のプラットフォームを統合しようとしている。
同社は2016年6月、28億ドルでDemandwareを買収することを発表した。当時から、Salesforceはこの買収によって小売業界にアプローチするとともに、Eコマースがほかの業界にも広がっていくに従って、このサービスも拡大していくつもりだと見られていた。
同社によれば、Commerce Cloudはワンタッチで決済できる機能「Apple Pay」に対応しているほか、同社の人工知能プラットフォーム「Einstein」を利用した予測的アナリティクスも統合されている。
一言で言えば、SalesforceのCommerce Cloudは、ウェブ、ソーシャルメディア、モバイル、店舗内販売などを統合するオムニチャネルのためのものだ。この取り組みには、同社が持つセールスやサービス、マーケティング、アナリティクス、IoT(モノのインターネット)などのクラウドの機能が統合される。
Salesforceの小売業および消費者向け製品産業部門のシニアバイスプレジデントを務めるShelley Bransten氏は、「20%以上のショッピングユーザーは、複数のデバイスを使用している。消費者は、シームレスな体験を求めており、いつでも、あらゆる手段で簡単に購入できるようになることを期待している」と述べている。
また同氏は、小売業者は業績を維持するのに苦労しており、所有しているレガシーシステムを統合できる予算を持っていないと主張している。Commerce Cloudは、Demandwareのコア機能をSalesforceが持つ各クラウドに統合することで、各部分を単純に足し合わせたものよりも優れた統合サービスを提供するという。
Commerce Cloudの一般提供はすでに開始されており、これにはEinsteinの機能も含まれている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。