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人工知能同士をつなぐ--「AIネットワーク化」が社会に与えるインパクト(前編)  - (page 3)

小船井健一郎 山田竜司 (編集部)

2016-10-27 07:00

――このAIネットワーク化という視点は国際的にも議論されているのですか。

 AIが社会・経済にもたらすインパクトとリスクに関し、AIネットワーク化という視点を明確に掲げて議論をしているのは、少なくとも政府関係機関の議論としては、国際的にみてもこの「AIネットワーク化検討会議」が初めてのようです。AIの高度化自体がもたらす影響に関する議論は、今では国内外のさまざまな政府関係機関でもなされるようになってきましたが、AI相互間のネットワーク化に着目して、そのインパクトとリスクという問題設定をしているのは、少なくとも政府関係機関の議論としては、他の例を聞き及んでおりません。

 なお、この検討会議の名称は、発足時点では、「ICTインテリジェント化影響評価検討会議」でした。それが第1回会合で、須藤修座長(東京大学総合教育研究所センター長)から、「この会議においてはAIネットワーク化が重要な関心事であることから、今後は『AIネットワーク化検討会議』を愛称として用いることとしよう」とご提案いただき、構成員のみなさんにもご賛同いただきました。その後、高市早苗総務大臣の示唆も踏まえ、第2回会合から「AIネットワーク化検討会議」を単なる愛称から正式名称に改めました。

「AIネットワーク化会議」の意義と目的

――検討会議では、どのような議論をされているのですか。

 2040年代をみすえてAIネットワーク化のインパクトとリスクを評価し、そのうえで今後の課題を整理することが検討会議の目的です。今後AIネットワーク化のインパクトは社会・経済のあらゆる分野に及び、インパクトの内容は多岐にわたります。

 その一方で、AIの高度化に伴うリスクについても、広く国内外においてさまざまなものが指摘されています。検討会議においては、国内外の先行研究を踏まえながら、インパクトを総合的に展望するとともに、リスクを体系的に評価する枠組みを提示したうえで、社会的・経済的・倫理的・法的な問題を学際的に議論し、課題を整理しています。

 検討会議においては、AIネットワーク化の進展を通じてもたらされる社会の在り方として目指すべきものを「目指すべき社会像」として提示するとともに、その基本理念を整理しています。

 検討会議がこの4月に取りまとめた中間報告書のタイトルは、「AIネットワーク化が拓く智連社会――第四次産業革命を超えた社会に向けて」です。これに続いて同年6月に取りまとめた報告書2016のタイトルは、「AIネットワーク化の影響とリスク――智連社会の実現に向けた課題」としています。これらの報告書では、「智連社会」を「目指すべき社会像」として提示するとともに、その基本理念として「すべての人々による恵沢の享受」、「人間の尊厳と個人の自律」、「イノベーティブな研究開発と公正な競争」、「ステークホルダーの参画」などを掲げています。

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