Dell EMCが最新の「Isilon」製品を発表した。オールフラッシュのスケールアウトNASシステムで、最大92.4ペタバイトのストレージ容量、最大2500万のIOPS、毎秒1.5Tバイトの帯域を持ち、次世代のアプリケーションと非構造ワークロードを処理できる。
米テキサス州オースティンで初開催となった「Dell EMC World」で、Isilonのゼネラルマネージャーでシニアバイスプレジデントを務めるPhil Bullinger氏は、オールフラッシュ版のIsilonが大きな影響を与えることができると同社が考える垂直業界が多数あると述べた。中でもライフサイエンス、特にDNAシークエンシングは大きな期待を寄せている市場だという。
DNAシークエンシングに関連する巨大な非構造データで、データセンターは常にキャパシティの上限と戦っている。
「1人のゲノムに対する1シークエンサーにより生成されるデータ量は約6Tバイトと言われている。24時間365日稼働すれば、たった1回のシークエンシングでも年間のデータ量は2ペタバイトに達するレベルだ。しかも、これはまだ処理されていない生のデータだ」とBullinger氏は話す。「今日、シークエンサーからの生のデータを、意味のあるゲノムデータへと処理するのに約6時間を要する。われわれはこれを20分に短縮できる」(Bullinger氏)
提供:Dell EMC
これまでオールフラッシュアレイ製品は、主に構造化データやブロックデータセット、アプリケーションにフォーカスしていた。これらはデータセンターが保有する全データの20%を占めるにすぎない。
Dell Technologiesのミッションは、完全なITスタックのワンストップショップになることだ。これには、サーバ、ストレージ、仮想化、クラウドインフラが含まれる。エンタープライズによって生成、管理、保存される新しい全てのデータの80%を占める非構造データの価値を生かすことがますますITに求められるようになっているとDellは見ている。
最新のIsilonはゲノムシーケンシングだけでなく、データの4Kストリーミング、電子デザインオートメーション、ほぼリアルタイムでの分析など極端なNASパフォーマンスを必要とする非構造ワークロードの処理も可能だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。