展望2020年のIT企業

ホワイトカラーの生産性向上に挑戦するITベンチャー

田中克己 2016年11月07日 07時30分

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 「ホワイトカラーの生産性向上を図る」。人口減少が急速に進む日本がGDP(国内総生産)の減少に歯止めるかける有効な施策の1つになるだろう。コミュニケーションツールの開発、販売を手掛けるOneteamは「組織の見える化」という視点から、組織と組織の所属する個人の生産性向上に取り組む。

「組織の見える化」ツールを開発するOneteam

 2015年2月に設立したOneteamは現在、2つのクラウド型サービスを提供する。1つは、プロジェクトに参加するメンバーを知るプロファイルの作成。相手の趣味や嗜好から前職、スキルなどを知ることは、お互いを理解する起点になる。もう1つは、プロジェクト参加者同士が対話するコミュニケーションツールだ。

 リアルタイムなチャットや情報共有などの機能を備える同ツールは、6月に1人あたり月額880円で提供を開始したばかり。実は、英語やタイ語、ベトナム語など海外向けを先行発売し、14カ国約4600社で利用されている(10月時点)。その85%が海外企業だという。

 この2つのサービスは、今冬にも統合する予定。同時に、日本での販売体制を強化する。営業担当者を増員する一方、SNSなどを通じた情報発信に力を入れる。最高経営責任者(CEO)兼共同創業者の佐々木陽氏は「コンテンツ・マーケティングの活用」と説明し、人材を経営資源と考える全国に拠点を持つ企業やグローバル展開する企業などに売り込む。

 この先に本命のサービスがある。「組織の見える化」ダッシュボードだ。佐々木CEOによると、組織内における情報伝達の浸透度や情報発信力、それらへの反応などから人間関係や評価を含めた組織の状態を把握するもの。具体的には、誰が発信した情報を開封したか、メンバー間で情報共有しているか、上司とコミュニケーションしているか、社内の誰とコミュニケーションしているか、社外の誰とコミュニケーションしているか、といったデータをコミュニケーション・ツールから抽出、生産性などを分析する。

 たとえば、仙台営業所と福岡営業所の業績の違いを、「マーケティングと営業のコミュニケーションが悪いから」といった漠然とした見方ではなく、「何が良くて、何が悪いかったのか」などをデータからみる。それに基づいて計画を作成し、行動に移す。こうしてPDCAを回す中で、組織におけるコミュニケーションの課題を解決し、生産性を高めた成功事例を全国の営業所に広げる。現在、数社においてベータテスト中で、2017年中に商品化する予定。

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