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今週の明言

富士通はデジタルビジネスの「プラットフォーマー」になれるか

松岡功

2016-11-04 12:00

 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

 今回は、富士通の田中達也 代表取締役社長と、シスコシステムズの西原敏夫 セキュリティ事業セキュリティエバンジェリストの発言を紹介する。

「デジタル革新の4つの要素に集中して投資する」
(富士通 田中達也 代表取締役社長)

富士通 田中達也 代表取締役社長
富士通 田中達也 代表取締役社長

 富士通が先ごろ、2016年度第2四半期(2016年7~9月)決算と昨年10月に発表した経営方針の進ちょく状況について記者説明会を開いた。田中氏の冒頭の発言はその会見で、「IoT(Internet of Things)」「AI(人工知能)」「クラウド」「セキュリティ」をデジタル革新の4つの要素として挙げ、これらに投資を集中することを語ったものである。

 田中氏は1年前に掲げた経営方針において、ビジネスを持続的に成長させるために取り組むべきこととして、「IoT時代に求められる“つながるサービス”にフォーカスしたビジネス構造への転換」「ICTがもたらすデジタルイノベーションの可能性の追求」「グローバル市場でのプレゼンスの強化」を挙げ、「これら3つのシナジーによってビジネスモデルを変革できれば、それに伴って事業収益力も向上してくると確信している」と語っていた(関連記事参照)。

 今回の会見では、その進め方として「形を変える」と「質を変える」といった2つの側面からアプローチしているとし、形を変える取り組みでは、企業向けICT事業を中心とした「テクノロジーソリューション」に経営資源を集中させると説明。一方、質を変える取り組みでは「デジタル技術をベースとしたサービスでグローバルに戦える体質にする」ことを強調。デジタル革新の4つの要素によって「ビッグデータを中心とした“つながるサービス”を創出していきたい」と語った。

富士通の「つながるサービス」に向けたビジネスモデル
富士通の「つながるサービス」に向けたビジネスモデル

 田中氏は質を変える取り組みとして、図に示したのがビジネスモデルだとし、次のように説明した。

 「IoTはお客様のビジネス現場から多様で膨大なデータを集積する手段として大きな役割を果たす。当社はあらゆる業種の有力企業とのアライアンスにより、データを集めるための窓口を広げている。AIはそのデータからさまざまな業種、業務の知と知をつなぎ合わせて解析する役割を担う。そして、お客様の業務プロセスや知的作業を、セキュアなクラウドを活用して自動化し高度化していく。これら全てのソリューションをデジタルビジネスプラットフォームのMetaArcから提供していく」

 こう語ったうえで、このビジネスモデルを推進するために、デジタル革新の4つの要素に投資を集中することを明言した。

 田中氏の話から、富士通の究極的な狙いはデジタルビジネスにおける「グローバルプラットフォーマー」になることにあると推察される。だが、プラットフォーマーになれるのは、グローバルなメジャープレーヤーの中でも一握りと言われる。

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