テストと実装部分を担うDevOpsでは、継続的インテグレーション(CI)と配信モデルの自動化が可能になる。ここでは夏にローンチした「CA Agile Requirements Designer」(旧名称「CA Test Case Optimizer」)を紹介した。製品要件などをベースに自動的にテストケースを作成してくれるもので、テストの効率性を改善し、コストも削減できる。要件に変更があれば自動的に無効なテストを発見し、修正してくれる。新しいテストが必要なら生成してくれるという。開発の早期段階でテストを統合することで、開発サイクルを高速化できる。

Ayman Sayed氏はCisco出身。
9月後半に買収したばかりのクラウドベースの性能テスト「BlazeMeter」も紹介した。オープンソースの性能テストツールをサポートし、拡張性にも優れるという。「今後、CAの継続的テストと継続的デリバリポートフォリオで重要な役割を果たす」とSayed氏は重要性を強調した。
さらには、これらDevOpsや自動化をメインフレームユーザー向けにも提供する。CA Worldでは、「CA Release Automation」「Test Data Management」の両ソリューションのサポートを明らかにした。「モバイルからメインフレームまで、すべてのプラットフォームでアプリケーションのテストと実装を劇的に高速化できる」とSayed氏は言う。
セキュリティでは、安全なシングルサインオンが可能になるSaaSソリューションの「CA Identity Service」、特権ユーザーアカウント管理で行動分析によりリスクの高い行動を自動検出して緩和する「CA Threat Analytics for Privileged Access Manager」を発表した。アナリティクスと自動化は、セキュリティ分野でも強化の中心となりそうだ。
アナリティクスは、アプリケーションの性能とインフラ管理というこれまでバラバラだった機能の連携も可能にする。アプリケーション性能管理の「CA App Experience Analytics」の最新版で、CAはアナリティクスとウェブ/モバイル/IoTアプリケーションの利用データを提供する。体験強化のためのデータが増えることで、さらなる改善が図れるという。CA App Experience Analyticsは、CNNが大統領選に向けて提供したアプリ「CNN Politics」の土台となった技術だ。
「顧客とのエンゲージのメインが、(ソフトウェア、ウェブサイト、アプリなど)技術になりつつある。企業はこれに合わせて組織を変え、運用しなければならない」とBerkes氏。「技術がブランドを背負うことになる。これからはブランドは技術体験により判断される」として、DevOpsやアジャイルを活用したアプリ構築、性能管理、セキュリティといった同社の技術の必要性を強調した。