Azure SQL Database:エラスティックプールの料金設定の選択肢を増加
データベースサービス「Azure SQL Database」は、マルチテナントアプリケーションのように、水平方向に多数のデータベースをシャーディング/スケールアウトしたい場合に便利な「エラスティックプール」機能を提供しています。
エラスティックプールでは、プールに対して料金プランを指定します。プール内には多数のデータベースが含まれています。実行時には、料金プランごとに固有のプールの最大eDTU(相対性能値)、データベースあたりの最小/最大eDTUの規則を守りつつ、負荷の高いデータベースにeDTUを割り当てて、コスト効率良く多数のデータベースを実行し続けます。
今回、エラスティックプールの料金設定の選択肢がさらに増えました。
- プールの最大eDTU:Basic/Standardプールの最小50eDTUからPremiumプールの最大4000eDTUまで、より多くの選択肢を提供
- プールの最大ストレージ容量:3000eDTUのStandardプールで2.9TBまで、ストレージ容量の最大値を拡大
- プールあたりの最大データベース数:200eDTU以上のBasic/Standardプールで500個、250eDTU以上のPremiumプールで100個にまで、最大データベース数を拡大
- データベースあたりの最大eDTU:2000~3500eDTU以上のPremiumプールで1750eDTUに、4000eDTUのPremiumプールで4000eDTUにまで、データベースあたりの最大eDTUを拡大
詳細は、Azure Blogのポスト「New price-performance choices for Azure SQL Database elastic pools」、Azure SQL Databaseの価格ページの「Elastic Daatbase」タブ、ドキュメント「Azureエラスティックプールの概要」をご覧ください。
Azure SQL Database:クエリストア機能を既定で有効化
Azure SQL Databaseで、新規作成されるデータベース、既存のデータベースのクエリストア機能が有効化されるようになりました。
クエリストアは、「フライトレコーダー」のように、継続的にクエリの情報を収集し続けます。Azure SQL Databaseの「Query Performance Insight」機能では、クエリストアを活用してクエリのパフォーマンスに関するさまざまな情報を確認できます。また、Azure SQL Databaseの「SQL Database Advisor」機能も、クエリストア機能を活用して、インデックスの作成や削除、クエリのパラメータ化、スキーマの問題の修正といった、パフォーマンスチューニングのための推奨事項を教えてくれます。これらの機能については、こちらの記事をご覧ください。
今回の変更により、Azure SQL Databaseのユーザーは、設定変更無しにすぐSQL Database AdvisorやQuery Performance Insightを使えるようになります。
詳細は、更新情報「Query Store is turned on by default for Azure SQL Database」
SQL Database Advisorが提供するパフォーマンスチューニングの推奨事項
Azure Redis Cache:監視/アラート機能を改善
Azure Redis Cacheは、Redisキャッシュをサービスとして提供します。
2017年1月に、Azure Redis Cacheの監視/アラートが改善される予定です。新しい監視/アラート機能は、9月のIgniteカンファレンスで発表された新しいAzure Monitorに対応しています。
従来は、Azure Redis Cacheのメトリック情報を格納するためにAzure Storageアカウントを作成する必要がありましたが、新しい監視機能ではそれは必要なくなります。また、アラートルールの定義やサードパーティーとの統合に関して、Azure Monitorの機能をそのまま活用できるようになります。
詳細は、Azure Blogのポスト「Azure Redis Cache diagnostic improvements」をご覧ください。
Azure Monitorでのメトリックの表示