日産自動車、2017年上期にグローバル人事システムを全世界規模で稼働

大河原克行 2017年02月07日 07時00分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 日産自動車は、グローバル人事システムを、2017年上期にも、全世界規模で稼働させることを明らかにした。全世界12万4000人の従業員を対象に運用することになる。同社のグローバル人事システムには、ワークデイのクラウド型人事ソリューション「ワークデイ ヒューマン キャピタル マネジメント(Workday HCM)」を導入。

Raju Vijay(ラジュ ヴィジェイ)氏
日産自動車 Global Digital HR Division General ManagerのRaju Vijay(ラジュ ヴィジェイ)氏

 日産自動車 Global Digital HR Division General ManagerのRaju Vijay氏は、「ワークデイにより、統一したマスターシステムを活用でき、グローバルで統一した評価の実現と、全世界で有効に人材を活用することができる環境が構築できる」とした。

 日産自動車では、欧州ではSAP、米国ではピープルソフトを活用するなど、全世界で3つの異なる人事管理システムを導入していたという。同社では、2013年から、グローバルで統一した人事システムの導入プロジェクトをスタート。共通要素と各国ごとの固有ともいえる要素を抽出しながら、人材を適材適所で活用するために必要とされるシステム構築に向けた青写真を描き、それをもとに、香港および南アフリカでの試行を開始したという。

 ここでは、人材管理や業績管理に関する機能やプロセスについて検証。その部分において効果が実証されたことで、2014年から北米に展開。また、2015年からは、日本および欧州に展開してきた。2016年にはアジア地域にも展開を広げ、2017年上期には、全世界のすべての国をカバーすることになる。

 Vijay氏は「パフォーマンスグローバルテンプレートを2016年から導入し、これも3月末で完了する。グローバル人事システムを、今後、2~3年をかけて磨いていくことになる。近い将来には、AIも活用していくことになるだろう」としたほか、「この仕組みを、Renaultに拡大することも充分に可能であると考えており、そこにも魅力を感じている」などと発言。「従業員の魅力を増していき、自動車業界でどんな働き方ができるのかを提示したい」と語った。

 日産自動車では、3つの異なる人事システムが稼働していたことで、グローバルの観点から、統一した評価ができないという課題を抱えていた。

 「日産自動車にとって、人は財産である。“人財”をしっかりと評価し、人が持つスキルを活用し、どう育成するかが大切である。だが、地域ごとに測定値が異なっており、3つの異なるシステムごとに作業を行う必要があった。グローバル人事システムを導入することで、ハイパフォーマンスな従業員を、世界統一の基準の上で、評価できるようになった。また、グローバル共通タレントプールを通じて、人財を選び、評価し、管理し、育成し、ローテーションプログラムに反映し、後継者育成やリーダーシップの継続性にも生かすことができる」と述べた。

 これまでは、欧州から日本に異動した場合、欧州で活用している人事システムから、日本の人事システムに情報を移動し、しかも、異なるシステムの上でこれを活用するということになっていたが、こうした課題も解決されることになる。

 グローバル人事システムは、85~90%をグローバル共通で評価し、約10%を現地のコンプライアンスなどに合わせたものにしたという。

 日産自動車 グローバル情報システム本部一般管理システム部主担の住野琢磨氏は、「特に給与や勤怠との連携は、それぞれのリージョンごとの事情や法規、習慣にあわせている。日本では、勤怠が含まれるのは当然だが、国によっては、勤怠が含まれていない場合がある」という。

 国ごとの事情にも配慮しながら、基本的にはグローバル統一の仕組みへと変更しているわけだ。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
「企業セキュリティの歩き方」
「サイバーセキュリティ未来考」
「ネットワークセキュリティの要諦」
「セキュリティの論点」
スペシャル
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
展望2017
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
より賢く活用するためのOSS最新動向
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
米株式動向
日本株展望
企業決算