2016年の情報漏えいは6.7倍の40億件、攻撃は12%減--IBM調べ

ZDNET Japan Staff

2017-03-30 15:16

 IBMは米国時間3月29日、同社がセキュリティ監視を行っている企業の脅威状況を分析した2017年版のレポートを公表した。情報漏えいやランサムウェア被害などが拡大した一方、攻撃件やインシデントの発生が減少したとしている。

 レポートによると、2016年に漏えいした情報のレコード件数は前年の6億件から40億件超に増え、増加率は566%に達した。内容ではクレジットカードやパスワード、個人の医療情報に加え、メールアーカイブやビジネス文書、知的財産、ソースコードといったデータに関連する重大な侵害も発生した。

 また、ランサムウェアを配信するスパムメールも400%増加した。こうしたメールの約44%に悪意のあるファイルが添付され、このうち85%をランサムウェアが占めた。

 こうした被害が深刻化する一方、監視先の企業で発生したセキュリティイベントの件数は3%増にとどまり、攻撃件数は12%、インシデント件数は48%それぞれ減少した。企業が講じているセキュリティシステムのチューニングが進んでいることで、脅威の防御に成果を上げつつあるとしている。

 レポートは、100カ国8000社以上の顧客企業のセキュリティ監視の状況や同社が設置している観測網でのデータなどを分析したものとなる。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

  5. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]