「Watson」を活用、動画からメタデータを生成するIBMのクラウドサービス

Stephanie Condon (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2017-05-02 11:27

 IBMは「IBM Watson」を活用した新たなクラウドサービスを発表した。同社はこれにより、動画のメタデータ分析サービスを展開していく。「National Association of Broadcasters Show」で発表されたこのサービスを活用することで、コンテンツプロバイダーやアドバタイザーはターゲットオーディエンスに対する訴求力を高められるようになるはずだ。


 このサービスは、Watsonの認知コンピューティング能力を用いてキーワードやコンセプト、視覚的イメージ、トーン、感情的な文脈といったメタデータを抽出する。これには「Tone Analyzer」や「Personality Insights」「Natural Language Understanding」「Visual Recognition」といった、さまざまな「Watson API」を使用する。また、このサービスは動画を論理的にまとまったシーンへと分割することもできる。

 例を挙げると、スポーツ関連の放送局が、バスケットボール関連のコンテンツから広告に利用できそうな興味深いシーンを抜き出す際、人手で作業していくのではなく、このサービスを利用することで抽出からひとまとめにするまでの作業を自動的かつ迅速に実施できるようになる。

 IBMによると、同社の持つ一連の人工知能(AI)機能は、動画分析という市場においてユニークなものだという。さまざまなデバイスによって、大量のコンテンツがクラウドに集約され、その数がますます増えているという現状を考えた場合、利用可能な洞察すべてを導き出すのは企業にとって至難の業となってきていると同社は主張している。

 IBMのこれまでの研究成果を基に、Watsonをメディア業界やエンターテインメント業界で活用できるようにするというこのサービスは、2017年中に利用可能になる予定だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    調査結果が示す「生成 AI 」活用によるソフトウェア開発の現状、ツール選定のポイントも解説

  2. ビジネスアプリケーション

    ITR調査結果から導くDX浸透・定着化-“9割の国内企業がDX推進中も成果が出ているのはごく一部”

  3. セキュリティ

    最新調査が示すセキュリティ対策の「盲点」とは?|ゼロトラスト、生成AI、サプライチェーンリスクの実態

  4. セキュリティ

    セキュアな業務環境を実現する新標準「Chrome Enterprise Premium」活用ガイド

  5. ビジネスアプリケーション

    生成 AI を活用した革新的な事例 56 選 課題と解決方法を一挙紹介

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]