「AIによってサイバー攻撃を事前に予測できるようになる時が来る」
(米Symantec Nick Savvides サイバーセキュリティ戦略マネージャー)
米SymantecのNick Savvides サイバーセキュリティ戦略マネージャー
シマンテックが先頃、セキュリティ分野における機械学習をはじめとしたAI(人工知能)技術の活用について記者説明会を開いた。冒頭の発言は、会見での説明をビデオ会議にて行った米Symantec アジアパシフィック地域および日本担当のサイバーセキュリティ戦略マネージャーを務めるNick Savvides(ニック・サヴィデス)氏が、AIを活用したサイバーセキュリティの将来の姿を語ったものである。
Savvides氏によると、Symantecでは2000年代半ばから、さまざまな脅威の検知やネットワークの異常探知などに機械学習を活用。2014年にはAI技術を活用するための研究センターも設け、同社の製品群に最新のAI技術を適用する取り組みを行ってきたという。
会見でのSavvides氏の説明はビデオ会議にて行われた
同氏の話で印象深かった点を2つ紹介しておこう。まず1つは、「機械学習もサイバー攻撃にさらされている」という話だ。同氏によると、「こちらが脅威検知などに機械学習を適用していることは攻撃者も分かっており、むしろ、その機械学習自体に脆弱性が無いかを虎視眈々(たんたん)と狙っている」という。すなわち、セキュリティのクオリティを上げるはずの機械学習が攻撃対象になっているというわけだ。
もう1つは、冒頭の発言である。同氏によると、「今後、機械学習によって脅威の検知能力はますます高まっていくだろう。さらに、高度なAI技術を活用することによって、サイバー攻撃を事前に予測できるようになる時が来るだろう」とのことだ。
ただ、先述の機械学習における脆弱性の話と同様に、攻撃者も事前に予測されないようにAIを活用してくるものと思われる。そんなことから、サイバーセキュリティの世界はこれからAI同士の戦いになると、それこそ予測する専門家もいる。そうなると、やがて人間が知らないところでサイバー戦争が勃発するかもしれない。そのような愚かな状況にならないようにするのもまたAIの役割なのだろうか……。