MacBookは明確にスペックを決めること
先日、とある企業の情報システム部門の人からこんな相談を受けた。
「営業部門からMacBookを持ちたいと言ってきたのだが、どのMacBookにすればいいのか分からない。スペックはとりあえず最低でいいと思う」
WindowsからMacに切り替える、あるいはマルチプラットフォームで両方のOSを使う企業が増えている。筆者が講演する際に、登壇席から見てMacBookのリンゴマークが見えることが、ここ数年で急増している。しかし、Macを使ったことがない情報システム部門の人たちは、ユーザー部門のニーズにどう応えればいいのか、困っている人は少なくないのだ。
上記の質問も、最近のMacを知らない人の質問だ。現在のMacBookおよびMacBook Air、MacBook Proはいずれも、メモリとSSDの容量は、後から交換する、あるいは追加する、ということはできない。そのために、スペックは「とりあえず最低でいい」という決め方ではいけないのだ。そして、SSDの容量を最低にしておくのであれば、旧来のWindowsでしかアクセスできないファイルサーバではなく、Macでも使える仕組みを一緒に考えておく必要がある。
大抵の場合は、クラウドサービスを導入することになるのだが、そこを含めて検討しておく必要があるのだ。筆者は、MacBook Proを使用しておりSSDの容量は512GBだ。理由は、動画が入ったプレゼン資料を扱うことが多く、最低の容量では足りないおそれがあるからだ。
しかし、それ以上の容量は、クラウドサービスに置いてあるので、必要なときだけ持ってくればいい、と割り切っている。なんでもかんでもローカルに置いてしまうと、かえって社内共有を忘れる原因になるし、そもそも日々使うわけではないものを持ち歩く必要などないのだ。