Xeon Scalableは、1プロセッサにこれだけ接続できるため、2ソケットや4ソケット構成の場合は、さらに接続できるGPGPUやNVMe SSDの台数が増える(GPGPUは1台のサーバの電源容量が接続できる最大の台数とするだろう)。PCIeインターフェースに関しては、サーバによってさまざまな構成があり、GPGPUをメインに使用する場合は、GPGPU向けのサーバを選択した方がいい。さらにXeon Scalableは、高速なシステム間のインターコネクトとしてOmniPathがサポートされている(モデルによってはOmniPathサポート製品が提供されている)。

OmniPathをサポートしたXeon Scalable。パッケージに「OmniPath」の端子がある

OmniPathがプロセッサから直接出ていることで、レイテンシーが非常に小さくなり、転送レートがアップしている
特別モデルでは、プロセッサから直接OmniPath(100Gpbs)が出ているため、HPCなどを構築する場合でも、PCIeインターフェースを使って、Infinibandカードを使用しなくてもいい。プロセッサによる直接的なOmniPathのサポートから、PCIeインターフェース経由の製品よりもさらにレイテンシーが小さくなる。
IntelがリリースしているメニーコアのXeon PhiもOmniPathが直接サポートされている。今後は、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)分野でも、OmniPathが使われていくことになるだろう。
また、新しい機能としては高速なNVMe SSD(PCIe接続)を管理する「Intel Volume Management Device」 (VMD)が用意されている。例えば、ソフトウェアでNVMe SSDのホットプラグをサポートするには、NVMe SSDが高速なため、ある程度NVMe SSDのアクセスを止めてから行わないと、データの読み書きに問題が出てくる。そこで、NVMe SSDの管理を行うハードウェア層(VMD)が用意された。VMDにより、NVMe SSDのスワップ時にアクセスの中断を最低限に抑えることができる。

Xeon ScalableのVMDは、高速なフラッシュストレージを管理する
VMDはハードウェアでベースの管理機能を実現しているが、VMDをサポートしたストレージ管理ソフトウェアが必要だ。このあたりは、OSやハイパーバイザがVMDをサポートしていないと、Xeon Scalableを使用していても機能を利用できない。

フラッシュストレージでも、インターフェース(アクセススピード)によって階層化される

VMware vSphereはVMDをサポートしている