「Kubernetes」は特に人気の高いオープンソースのコンテナマネージャだ。Kubernetesは1つの大きな例外を除いて、全ての主要クラウドプラットフォームで正式にサポートされてきた。その例外とは、「Amazon Web Services」(AWS)だ。今回、AWSが「Cloud Native Computing Foundation」(CNCF)にプラチナ会員として加入し、Kubernetesをサポートするクラウドプラットフォーム群への仲間入りを果たした。
今回の動きにより、AWS、「Microsoft Azure」「Google Cloud Platform」「IBM Bluemix」「Alibaba Cloud」の5つの主要クラウドプロバイダーが全てCNCFの会員になった。Kubernetesは、クラウドネイティブコンピューティングおよびコンテナ用のDevOpsツールとして認められている。
実を言うと、AWSがCNCFに加入するのは時間の問題だった。先頃の調査によると、63%のユーザーは既にKubernetesをAmazon EC2でホストしていたという。この割合は、前年の44%から増加している。CNCF End User Communityに参加しているNCSOFTやTicketmaster、Vevo、Zalandoなど、多くの著名企業が既にAWS上の本番環境でKubernetesを実行していた。
AWSのクラウドアーキテクチャ戦略担当バイスプレジデントのAdrian Cockcroft氏は、「多くのCNCFプロジェクトが既にAWS Cloudで実行されている」と認めた。「われわれはFoundationに加入して、これらのワークロードをAWSで実行する顧客が今後も素晴らしい体験を享受できるようにサポートすることに興奮を覚えている」(Cockcroft氏)
CNCFは、ほかのオープンソースコンテナ関連のプロジェクトに中立的な場所を提供する。そうしたプロジェクトには、標準的なコンテナランタイムの「Containerd」、Linuxコンテナ用の「Container Network Interface」、コンテナサービスディスカバリ、ルーティング、および障害処理用の透過プロキシ「Linkerd」などがある。Cockcroft氏は、「CNCFの会員になった今、われわれはこれらのコミュニティーとクラウドネイティブエコシステム全体で自らの役割を拡大することを楽しみにしている」と言い添えた。
CNCFのエグゼクティブディレクターを務めるDan Kohn氏は声明の中で、「世界最大のクラウドプロバイダーであるAWSは、企業によるクラウドコンピューティング導入を成功に導いてきた長年の経験と、クラウドネイティブテクノロジに関する豊富な専門知識をもたらしてくれる」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。