レッドハット、MS「.NET Core 2.0」を「RHEL」などでサポート

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2017-08-23 12:59

 Microsoftとオープンソース業界の関係が変化している。Microsoftは「SQL Server」をRed Hatの「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」に移植した。そして今回、Red HatがMicrosoftがオープンソースにしている「.NET Core 2.0」をRHEL、「Red Hat OpenShift Container Platform」、その他のRed Hatプラットフォームでサポートすることを発表した。

 Microsoftの「.NET Core」は、Webアプリケーションとマイクロサービスを構築するための軽量のモジュラー型プラットフォーム。開発者はこれを利用して、様々なプラットフォームで動く.NETアプリケーションを構築し、Red HatのOSやクラウドで実装できる。

 Microsoftは.NET Coreの最新版となるバージョン2を8月14日にリリースしている。.NET Coreは.NET開発プラットフォームにクロスプラットフォーム間で実装でき、「Windows」「Linux」「macOS」で動く。

 .NET Core 2.0は「.Net Standard 2.0」をサポートしており、すべての.NETランタイムとワークロード間でプラットフォームの相互運用性と移植性を強化している。アプリケーションパッケージングも合理化し、「ASP.NET 2.0」と「EF Core 2.0」へのアクセスが容易になった。

 APIの種類も増えており、「.NET Standard 1.6」では1万3000種類だったのが、2.0では3万2000種類に増えている。新しいAPIの多くが.NET Framework APIで、これにより開発者は既存の.NET Frameworkコードを簡単に.NET Standardに移植できるようになった。つまり、Microsoftの主要なプログラミング言語は、クロスプラットフォーム性がこれまで以上に強化されていると言える。

 .NET Core 2.0とRHELやRed Hat OpenShift Container Platformを組み合わせると、C#、F#、Visual Basicを利用してモダンなコンテナ化されたアプリケーションを作成できる。

 Red Hatは.NET Coreのエンタープライズ級のサポートを自社ポートフォリオ全体で提供する初のベンダーとなる。

 「.NETは業界でよく使われている開発プラットフォームの1つであり、Red Hatは.NET Coreコミュニティの主要な貢献者として、リーチと機能拡大を支援する」とRed Hatの「Developer Program」担当シニアディレクターのHarry Mower氏は述べている。

 Red Hat製品での.NET Core 2.0対応は通常のyumインストール向けのRPM、あるいはLinuxコンテナイメージの形で、まもなく提供される。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

  4. ビジネスアプリケーション

    Microsoft 365で全てを完結しない選択、サイボウズが提示するGaroonとの連携による効果

  5. セキュリティ

    生成AIを利用した標的型攻撃とはどのようなものなのか?実態を明らかにして効果的な対策を考える

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]