Microsoftとオープンソース業界の関係が変化している。Microsoftは「SQL Server」をRed Hatの「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」に移植した。そして今回、Red HatがMicrosoftがオープンソースにしている「.NET Core 2.0」をRHEL、「Red Hat OpenShift Container Platform」、その他のRed Hatプラットフォームでサポートすることを発表した。
Microsoftの「.NET Core」は、Webアプリケーションとマイクロサービスを構築するための軽量のモジュラー型プラットフォーム。開発者はこれを利用して、様々なプラットフォームで動く.NETアプリケーションを構築し、Red HatのOSやクラウドで実装できる。
Microsoftは.NET Coreの最新版となるバージョン2を8月14日にリリースしている。.NET Coreは.NET開発プラットフォームにクロスプラットフォーム間で実装でき、「Windows」「Linux」「macOS」で動く。
.NET Core 2.0は「.Net Standard 2.0」をサポートしており、すべての.NETランタイムとワークロード間でプラットフォームの相互運用性と移植性を強化している。アプリケーションパッケージングも合理化し、「ASP.NET 2.0」と「EF Core 2.0」へのアクセスが容易になった。
APIの種類も増えており、「.NET Standard 1.6」では1万3000種類だったのが、2.0では3万2000種類に増えている。新しいAPIの多くが.NET Framework APIで、これにより開発者は既存の.NET Frameworkコードを簡単に.NET Standardに移植できるようになった。つまり、Microsoftの主要なプログラミング言語は、クロスプラットフォーム性がこれまで以上に強化されていると言える。
.NET Core 2.0とRHELやRed Hat OpenShift Container Platformを組み合わせると、C#、F#、Visual Basicを利用してモダンなコンテナ化されたアプリケーションを作成できる。
Red Hatは.NET Coreのエンタープライズ級のサポートを自社ポートフォリオ全体で提供する初のベンダーとなる。
「.NETは業界でよく使われている開発プラットフォームの1つであり、Red Hatは.NET Coreコミュニティの主要な貢献者として、リーチと機能拡大を支援する」とRed Hatの「Developer Program」担当シニアディレクターのHarry Mower氏は述べている。
Red Hat製品での.NET Core 2.0対応は通常のyumインストール向けのRPM、あるいはLinuxコンテナイメージの形で、まもなく提供される。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。