Oracleは米国時間9月14日、株式市場の取引終了後に2018会計年度第1四半期(8月31日締め)の決算を発表した。純利益は22億ドル、1株あたり利益は52セントだった。
売上高は前年同期比7%増の92億ドルで、非GAAPベースの1株あたり利益は62セント。証券アナリストらの予想は1株あたり60セント、売上高は90億3000万ドルだった。
IaaSを含むクラウド事業は51%増加し15億ドルとなった。SaaS事業の売り上げも62%増加の11億ドルと報告している。オンプレミスの総売上高はほぼ横ばいの59億ドル、新規ソフトウェアライセンスからの売り上げは6%減少し、9億6600万ドルとなっている。
Oracleの最高経営責任者(CEO)、Mark Hurd氏は声明文で、Oracleのクラウド事業の堅調さを強調し、クラウドソフトウェア分野で競合する他社を攻撃した。
「SaaSの売り上げは62%増加しており、当社のクラウドアプリケーション事業は引き続きSalesforce.comの2倍のペースで成長している」「ERPは、Oracleのクラウドアプリケーション事業にとって最大かつ最も重要な分野だ。Oracle Cloudには、Fusion ERPの顧客が約5000社あり、これに1万2000社のNetSuite ERPの顧客が加わる。これは、WorkdayのERP顧客数の30倍だ」。
一方で、Oracleの創業者で会長のLarry Ellison氏は、「世界初の完全な自律型データベースクラウドサービス」のリリースをほのめかした。Oracleは10月はじめに開催する「Oracle Open World」で、このサービスを発表するとみられている。
「Oracleの最新版は機械学習に基づき完全に自動化された”セルフ運転”システムで、人間がデータベースを管理したりチューニングしたりする必要はない」とEllison氏は述べている。「AIを利用して人間のミスの根源をなくすことで、OracleはデータベースのSLA(サービス品質保障)で99.995%の信頼性を約束しつつ、AWSよりも安く提供できる」と続けている。
今後の見通しについて、アナリストらは第2四半期の1株あたり利益は68セント、売上高は94億9000万ドルと予想している。Oracleはこれに対し、1株あたり利益のガイダンスを64~68セント、売上高の成長率を2~4%としている。
提供:James Martin/CNET
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。