トレンドマイクロは10月11日、IoT向けセキュリティ戦略を発表した。4層3業種・計12マトリックスをカバーするとしている。
トレンドマイクロ 取締役副社長の大三川彰彦氏
概要を説明した取締役副社長の大三川彰彦氏は、同社の基本姿勢として、“I”(インフラ)、“U”(ユーザー行動)、“T”(脅威)の3つの要素の変化に注目していると説明した上で、「成功するセキュリティアプローチ」を“x = I + U -T”(ITインフラの移行にいち早く備え、ユーザ行動の変化を受け入れ、新たな脅威に対応して守る)と語り、同様のアプローチをIoTに関しても適用していくことを明らかにした。
同社のIoTセキュリティ戦略は、IoTシステムの構成を「デバイス」「ネットワーク」「コントロールセンター」「データアナライザ」の4層と想定した上で、この全層を対象に業種ごとに最適化された保護を提供していく。同社が業種として想定するのは「スマートホーム」「スマートファクトリー」「スマートカー・その他」となる。
これらは、基本的なシステム構成が上述の4層に整理できる点で共通するものの、各層でのデータの扱いや、求められる保護レベルなどに違いがある。このことから、業界ごとに特徴的な層の構造を把握した上で、それぞれに最適化されたセキュリティソリューションを提供する必要があるという。
4層3業種で計12のマトリックスが作られ、それぞれに具体的な製品/ソリューションが当てはめられることになる。ただし、現時点では全ての製品がそろっているわけではなく、今後整備されていく部分も残る。
Tippingpointなど、近年の買収製品もうまくマトリックスの中に収まりどころを見つけており、ここ数年の同社の企業買収などがIoT環境を見据えて戦略的に推進されてきたことも伺える。
3つの業種におけるセキュリティの詳細は下記の画像を参照されたい。