サイバーレジリエンスが定義するヒーローの条件
サイバーレジリエンスは、被害の予防から、被害が発生する事を前提とし、どう逆境に立ち向うかに重きを置いています。ガートナーは未知の脅威に対処する”6つの基本原則”を提唱(2015年7月13日、「ガートナー セキュリティ&リスク・マネジメントサミット 2015」にて)しています。これはヒーローとしての条件を示していると言えるでしょう。
- セキュリティー技術的の限界を知る
- セキュリティ被害は避けられないと認める
- サイバー対象になるデータの流れを制御しようとするのではなく理解することに重きを置く
- 機械的なセキュリティーチェックではなく、リスクを予測し確認するようなリスクベース思考に発想を転換する
- セキュリティーの指揮官、すなわちヒーローのリーダーは守りのディフェンダーではなくビジネス、テクノロジ、オペレーションといった各部門のヒーローたちの連係を促がすファシリテーターになる
- ITインフラを守るのではなくビジネスを守ることにこだわる
デジタルとサイバー
デジタルで新たなサービスが生まれ、ビジネス環境は大きく変化しています。便利で夢のようなデジタルサービスの裏には、われわれ個人の深いデータが扱われています。このデータをどう守っていくのかは、デジタル化をより促進させていくために最も重要な課題となります。デジタルの未来を支えるのは、サーバーセキュリティの担い手たちであることは間違いありません。
サーバーレジリエンス:困難に立ち向かうサイバーセキュリティーのヒーローが活躍する世界が既に始まっているのです。
Peace out,
<- 松永 エリック・匡史
- 青山学院大学 地球社会共生学部 教授
アバナード株式会社 デジタル最高顧問
青山学院大学国際政治経済学研究科修士課程修了 - イノベーションをリードするデジタルコンサルティングの草分けであり、バークリー音楽大学出身のプロミュージシャンという異色の経歴を持つアーティストとしても活躍。コンサルタントとして、アクセンチュア、野村総合研究所、日本IBM、デロイト トーマツ コンサルティング メディアセクターアジア統括パートナー(執行役員)、PwCコンサルティング合同会社 デジタルサービス日本統括パートナーを経て現職。近書は「外資系トップコンサルタントが教える”英文履歴書完全マニュアル”」。