米Palo Alto Networksのセキュリティ製品に搭載される「PAN-OS」に、リモートから任意のコードを実行可能な脆弱性が見つかり、同社は12月14日付で修正版をリリースした。脆弱性を検証したラックは21日に「悪用可能」との結果を発表し、修正版の速やかな適用を呼び掛けた。
PAN-OSはPalo Alto Networksの次世代ファイアウォールなどに搭載されているファームウェア。脆弱性は、ウェブ管理画面で認証を行うことなく第三者がリモートから任意のコードを実行できるようになる。深刻度は「クリティカル」に指定されている。
脆弱性が存在するバージョンは、PAN-OS 6.1.18およびそれ以前、同7.0.18およびそれ以前、同7.1.13およびそれ以前、同8.0.5およびそれ以前。修正版のバージョンは6.1.19およびそれ以降、7.0.19およびそれ以降、7.1.14およびそれ以降、8.0.6およびそれ以降となる。
ラックは次世代ファイアウォールアプライアンス「PA-2020」とPAN-OS 7.1.5の環境で脆弱性を検証し、管理者権限のOSコマンドの実行が可能であることを確認したという。21日時点で脆弱性を悪用する攻撃は確認されていないが、技術的な段階を多少踏めば比較的容易に悪用でき、攻撃ツールなどが開発する恐れもあるとして、ユーザーに早期の対応を推奨する。
なおPalo Alto Networksは、早期対応が難しいユーザーへの回避策として、脆弱性の悪用を狙う不正な通信を検知するためのシグネチャを提供しているほか、ウェブ管理画面へのアクセスやユーザーをIPアドレスなどで制限する措置をアドバイスしている。