最新の第5世代（5G）モバイルネットワークによる商用サービスは、2019年にも日本を含む世界各地で開始される予定だ。モバイルネットワークの世代交代は、常に新しいスタイルを社会に生み出してきたが、5Gはどんなインパクトをもたらすのだろうか。
その進化を振り返ると、アナログ（1G）からデジタル（2G）では「電話を持ち歩く」世界が出現し、データ通信を本格化させた3Gでは、モバイルインターネットが実現された。現在主流の4Gは、データ通信の大容量化によって日々の生活にスマートフォンが欠かせないといったモバイルライフスタイルを世界に浸透させ始めている。
それでは、5Gはどうだろうか。現時点で5Gのメリットには、4Gを上回る大容量通信と高密度化、超低遅延といった特徴が挙げられている。一見すると、これらは4Gまでのモバイルネットワークが提供してきたメリットの延長線上あるいは課題の解決と映るが、逆に言えば、2G以降のネットワークが常に目指してきたモバイル社会の実現を叶える真のプラットフォームがようやく現実のものになったといえる。
企業では、IoTやビッグデータ、人工知能（AI）をはじめとするデジタル技術をいかに取り込むかが課題だが、現状でその試みの多くは、LANあるいはインターネットの世界に閉じている。そうした制約を解き放つ可能性を秘めた5Gの最新動向を知る記事を集めた。
5Gが企業に与えるインパクト
