NECは2月5日、PLM(Product Lifecycle Management)ソフトウェア「Obbligato」の基盤を刷新し、グローバル開発環境を強化した新製品の販売を開始すると発表した。
この基盤では、ユーザーインターフェース(UI)の向上、SNS連携、拡張ツール拡充などが図られ、グローバル環境での使いやすさ、作りやすさ、つながりやすさを大幅に向上させた。従来、Obbligato専用言語で複雑な定義が必要だった画面レイアウトやメニューがObbligato用開発ツールのUIから設定可能になることで20%効率化し、さらに、C++を利用していたプログラミングがJavaScript/TypeScriptを利用可能になることで10%の効率化が実現した。
UIの向上では、業務ナビゲータなどの直観的に使えるデザインを採用、Slackと連携したコラボレーション機能を追加している。また人工知能(AI)を活用し、問い合わせへの自動応答や蓄積された3Dデータから類似形状の部品が検索できるなど、設計業務のさまざまな支援機能も加えている。
この他に、オープンかつグローバルな標準技術の採用、JavaScriptやTypeScriptなどカスタマイズ言語の拡張、コンフィグレーションからデプロイまでを簡便に行うことが可能なObbligato用開発ツールも提供する。これにより、SIパートナーやユーザー自身のIT部門主体でのプログラム追加やカスタマイズが容易となる。
さらにグローバルで広く採用されているCADシステムの標準接続ツールの品ぞろえの強化や、オープンソースソフトウェア「Node-RED」の採用により、SFA、ERP、MESをはじめとした関連システムやIoT基盤などと容易に接続できるようになった。またOSSツール「Elasticsearch」や「Kibana」との連携が可能となり、Obbligatoとその他のシステムやIoTデータを組み合わせた情報の可視化・分析が可能になる。
新製品の税別価格は最小構成で300万円から。今後3年間で計200社への販売を目指す。