Rackspaceは装いを新たにし、新たな目標を設定して、企業に専門的なサービスを提供する中立的なクラウド管理サービスプロバイダを目指そうとしている。
同社はもともと顧客サービスが充実していることで有名なホスティング企業としてスタートし、その後OpenStackの立ち上げに関わり、しばらくは大手パブリッククラウド企業とも真っ向から競争する姿勢を見せたが、その後経営陣が何度か入れ替わり、方針を改めた(現在は非公開企業となっている)。Rackspaceは米国時間3月6日、これまでも評価されていた顧客サービスを重視する、中立的かつ専門的なマネージドクラウドサービス企業を目指して、リブランディングを実施したことを明らかにした。
このタイミングは悪くないと言うべきだろう。マルチクラウド化が進んでおり、顧客の間に経費の増加やインフラやアプリケーションに複数のベンダーを利用することに対する懸念が広まっていることを考えれば、現状に合っている。
四半期ごとの業績報告やそれに伴う面倒がなくなった同社は、戦略に磨きをかける作業に集中できたはずだ。新しいロゴは、Rackspaceが顧客を支える存在であることを強調するものになっている。
米ZDNetは、2017年からRackspaceを率いている最高経営責任者(CEO)Joe Eazor氏に話を聞いた。その要点は次のようなものだ。
リブランディングについて。Rackspaceのリブランディングは、同社の一番の目標は「顧客にとってのクラウドの魅力を高めること」だと強調するためのものだという。Eazor氏はまた、今回のリブランディングは、顧客の立場に立ったサービスを提供できる、もっとも優れたサービス企業であると認知してもらう取り組みの一環だと付け加えた。
今、それらの顧客はクラウドとどのように向き合っているのだろうか?Eazor氏は、世の中は明らかにマルチクラウドに向かっており、Rackspaceの役割は、プライベートクラウドかサードパーティーのクラウドかに関わらず、顧客企業のクラウド運用を手助けすることだと述べた。Rackspaceはすでに、すべての大手クラウドプロバイダの運用に対応している。「わが社は専門的なサービスを増やしているが、その本質は運用プロバイダだ」と同氏は述べている。