今回の分科会(勉強会)は、「社内活性化」をテーマに議論しました。普段はクライアント(常駐)先で業務を行うエンジニアが多い業界のため、各社さまざまな取り組みを行っています。自社で活用できる施策もあるのではないでしょうか。
社内活性化について
冒頭の通り、クライアント先に常駐することが多いSES(システムエンジニアリングサービス)業界では、社内イベントを企画してエンジニアたちの帰社するタイミングを図るケースが割と当たり前になっています。
また、通常業務の中でも社内コミュニケーションを大切にしており、ツールの活用や独自の対応方法などについても話し合われました。
以下は話題に上ったイベントの企画案やコミュケーション施策の一部です。取り組みの効果を高めるため、いろいろと工夫しているようです。
- コミュニケーションのハードルを下げるために、ワンコインで社内の懇親会へ参加できるようにしている
- 懇親会の食事をテーマに工夫している。レンタルキッチンなどを活用するなどして交流を図っている
- エンジニア向けに最新技術などの勉強会を定期的に実施。業務で触れていない技術領域をターゲットにするなど、参加者の興味を引きつけるよう心掛けている
- 社内での部活動を推奨し、部費を会社で補助。趣味から始まる交流を実践している
- 常駐先のエンジニアにも組織運営に参画してもらい、人事評価につなげることで組織の活性化を図っている
- 会社紹介の冊子作りを社員たちに任せ、担当社員の生い立ちを紹介したり、表紙のモデルに起用したりと独自性を追求する
- SNSアカウントの登録を必須とし、企業の非公開グループを使ってコミュニケーションを図るようにしている
その他にも、社員用のWikiページを作成して情報を可視化したり、ボードゲームやカードゲーム、テレビゲームなどを通じて交流したりするといった取り組みがありました。IT業界の置かれている理想と現実を明らかにし、そのギャップを埋めることで離職率を低下させようとする動きや、オフィスから3km圏内に居住すると家賃が補助されるといった制度なども同じ意識の現れだと感じました。
SNSの活用は多くの企業が実践しており、コミュニケーションツールとして不可欠になっています。ただし、自発的に発信する仕組み作りが肝になると感じており、評価項目なども含めて検討していくのが課題ではないでしょうか。
一致団結して、組織力を強化しなければならない昨今の社会の中で、どこまでチームワーク力を追求できるかが重要な要素となります。特に中小企業はまだまだ社員一人ひとりの力で乗り切ることが多く、より一層の団結力が求められるでしょう。