Amazon Web Services(AWS)は、DevOpsチーム向けの新しいチャットボットサービス「AWS Chatbot」を発表した。セキュリティー、請求、システムの安定性などに関する通知を、コミュニケーションツール「Slack」のチャンネルに自動的に送信する。
近頃は、Slackを使用してやり取りを行うDevOpsチームが多く、そのようなチームがアプリケーションの保守にAWSを使用している場合も多い。このサービスはそうしたチームのために、一部のAWSサービスに関する重要な通知をSlackのチャンネルに送信するものだ。
AWS Chatbothは現在パブリックベータ版となっており、「Amazon CloudWatch」「AWS Health」「AWS Budgets」「AWS Security Hub」「Amazon GuardDuty」「AWS CloudFormation」からの通知を送信できる。
AWSのIlya Bezdelev氏は、米国時間7月24日のブログ記事で、「ボットは重要な通知を配信したり、ユーザーのコマンドをシステムに送り返したりすることで、チームが円滑にやり取りを行えるようにする」と説明した。「多くのチームはむしろ、運用に関するイベントや通知がチャットルームに送られることを好む。チーム全員の目に留まり、次の段取りを話し合えるからだ」(同氏)
通知メッセージはSlackのほか、Amazonのコラボレーションサービス「Chime」にも送信できる。
このチャットボットサービスは特に、AWSに大きく依存している組織で、すでに「Amazon Simple Notification Service(SNS)」を使用して、DevOpsに通知したり、開発者チームに電子メールを送信したりしている場合に役立つだろう。
AWS Chatbotは、既存のSNSのトピック通知をSlackのチャンネルやChimeのチャットルームに転送する。管理者はAWS Chatbotコンソールから、これらのSNS通知をチャットクライアントに追加できる。
AWSは広範な監視サービスを提供しているため、チームは請求やコスト管理、AWSサービスの運用メトリクス、セキュリティ脅威とコンプライアンスのアラート、主要アプリケーションを支えるリソースの可用性などについてのメッセージを、チャットルームで見ることができる。
DevOpsチームが電子メールよりも、Slackなどのチャットアプリを頻繁に活用しているならば、より迅速にインシデントに対応できるようになるだろう。
AWSによると、チャットルームごとにパーミッションを容易に設定できるほか、定義済みのパーミッションのテンプレートを設定できる。
AWS Chatbotサービスは現時点では追加コストなしで利用可能となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。