Windows 7のサポートが1月14日に終了した。これにより、2009年に初めてリリースされた同OSを依然として使い続けている膨大な数のユーザーは、バグフィックスやアップデートを入手できなくなった。
Windows 7の成功は多くの点で、PCや「Windows」の繁栄を象徴するものとなっていた。同OSはこの10年間、PCのユーザーや管理者から愛され続けてきている(前世代の「Windows Vista」を置き換えたというだけではない)。
また、Windows 7の人気は長く続いている。同OSのユーザーは、新たにリリースされた「Windows 8」をおおむね無視した(おそらくその判断は妥当なものだった)。その後、「Windows 10」が成熟した(そして旧式のハードウェアが使い物にならなくなった)ことでようやく、使いやすく信頼性に優れたWindows 7からの移行が軌道に乗ったのだった。
しかしWindows 7の愛好者らは、サポートが終了した現時点でも、このOSを使い続けているだろう。ほとんどの企業は移行に踏み切ったが、愛着のある同OSを使い続けているコンシューマーは数多い。
筆者の同僚であるEd Bott記者の推計によると、Windows搭載PCは世界で約12億台にのぼっており、そのうちのおよそ10億台でWindows 10が稼働し、残りのほとんどではWindows 7が稼働しているという。同記者が記しているようにこれは、2億台近いPC上でサポート切れのソフトウェアが稼働することになるうえ、新たなセキュリティホールが発見されたとしても対処される見込みはまずない(延長サポート料金を支払う気があれば話は別だ)ことを意味している。
1つの時代の終わり
Windows 7時代は、PC時代の繁栄期と一致しており、Windows 7のサポート終了はPCの1つの時代の終わりを象徴しているようだ。
Windows 7がリリースされた時、「iPhone」とそのアプリストアは既にあったとはいえ、まだ珍しい存在であり、「iPad」に至ってはまだなかった。このため、何らかの仕事をコンピューターで行いたければ(ほとんどの作業で)PCが必要だった。
それから10年がたった今、状況はより複雑なものになっている。
PCの販売は下降傾向にあり、2019年に若干上向くまで、7年間にわたって減少し続けた。2019年に販売が回復した主な理由は、Windows 10への移行を避けられないと悟った企業が、同OSを稼働させるために新規PCの購入に踏み切ったからだ。