MonotaRO、無人搬送ロボットと倉庫制御システムを導入--ピッキング作業の効率向上

NO BUDGET

2020-08-27 10:45

 日立製作所は、工業用間接資材の通信販売最大手であるMonotaROから、物流倉庫向けに小型無人搬送ロボット「Racrew(ラックル)」約400台を含む搬送設備と倉庫制御システム(WCS)を受注した。

 Racrewは日立インダストリアルプロダクツ製で、工場の製造ラインや倉庫業・通信販売業の配送センター向けに部品や商品の保管量、工場内レイアウトの変更に柔軟に対応し、指定した位置まで棚やパレットを自動搬送できる小型無人搬送ロボット。

MonotaROの笠間ディストリビューションセンターで稼働中の「Racrew」
MonotaROの笠間ディストリビューションセンターで稼働中の「Racrew」

 Racrewは収集したデータをもとにデータアナリティクスのノウハウを活用して分析・シミュレーションすることで、利用頻度の高い部品や商品を積んだ棚を短時間で配置、また渋滞の少ない搬送ルートを選択するなど、搬送効率を改善させる機能を有している。積載重量は最大500kgで走行速度は最大速度60m/分。電源はリチウムイオン電池(自動充電機能付)。

 納入するのは、MonotaROが兵庫県川辺郡猪名川町に開設する物流倉庫「猪名川ディストリビューションセンター(仮称)」で、延床面積が約13万平方mとMonotaROが運用する物流倉庫の中では最大規模。日立はこの搬送設備と制御システムを一括して2022年3月に納入予定としている。

 今回の導入で、従来のピッキング作業に比べて3倍超の作業効率向上を実現する。また倉庫内の搬送設備全体の制御を行うWCSと連係させることで、 新型コロナウイルス感染拡大後の新常態(ニューノーマル)に対応する先進の物流倉庫として大幅な効率化と生産性向上に貢献できるとしている。

 日立とMonotaROは、現在導入検討を始めている倉庫管理システム(WMS)、およびロボティクスのさらなる活用により、最適な作業指示や人・設備などのリソースコントロールを行う機能を強化するなど、システムのさらなる高度化を目指す。

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