Google Cloudは、「Business Application Platform」を発表した。これは、ノーコードによるアプリ開発、自動化、分析を可能にするツールと、API管理機能を組み合わせたプラットフォームになる。同社の目標は、企業のシチズンデベロッパーや事業部門の開発者のニーズを掘り起こすことだ。
Business Application Platformは、同社のアプリケーション管理プラットフォーム「Apigee」とノーコード開発ツール「AppSheet」をベースにしている。同社は今後、同プラットフォームにマルチクラウドアーキテクチャー、人工知能(AI)、機械学習(ML)などの機能を追加していく予定だという。
このサービスは、同社主催のオンラインカンファレンス「Google Cloud NextOnAir」で発表された。Google Cloudのプラットフォーム責任者であるAmit Zavery氏は、「われわれが目指しているのは、法人向けの機能を数多く盛り込んだノーコード開発プラットフォームをサービスに加えることだ」と述べ、API接続とマネージドサービスの組み合わせは、通常の開発者にとっても、事業部門の開発者にとっても有用だと付け加えた。
他にも幾つかの発表があった。Google Cloudは、同社のサービスを利用しているワークロードのAPIを構築、管理するためのマネージドサービスである「API Gateway」のベータ版を公開した。さらに、「Apigee Data Source for AppSheet」の一般提供が開始されたことが発表されたほか、非IT系ユーザーが業務プロセスを自動化できるようにすることを目指した「AppSheet Automation」のアーリーアクセスが始まったことも明らかにされた。
Google Cloudは、自社のAI/MLに関するノウハウと、自動化技術や開発ツールを組み合わせることで、企業が簡単にアプリを組み合わせてワークフローを構築できるようにしようとしている。
例えば、Apigee Data Source for AppSheetは、「G Suite」やMySQL、Salesforceなどのさまざまなデータソースに対応している。同社が目指しているのは、企業の普通の従業員が、コーディングなしでアプリを構築し、ApigeeのAPIを使えるようにすることだ。
Zavery氏は、Google Cloudは企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させるために、APIプラットフォームを進化させていると付け加えた。料金は従量制で、段階的な価格体系になるという。
一連の発表は、同社が一般的な開発者だけでなく事業部門の開発者もターゲットに入れ、同社のローコード開発向けの製品を飛躍させ、ノーコード開発ツールをパッケージとして提供しようとしていることを示している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。