海外コメンタリー

コロナ禍でも意識するべき、IT予算計画で避けたい5つの過ち

Mary Shacklett (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2020-09-14 06:30

 新型コロナウイルスの影響で、ITに関して意思決定をする立場の人たちは2021年の予算編成を計画する上で未知の状況を体験している。これは、予算編成の過程で間違いが起こりかねないことを意味している。しかしもちろん、可能であればそんな間違いは回避できた方がいいに決まっている。

 この記事では、2021年に向けての予算編成時に起こりそうな5つの間違いと、それを避けるための方法を紹介する。

間違い1:最終目標を見失う

 新型コロナウイルス以前に計画していた目標を見失ってはならない。新型コロナウイルスの影響によって、IT予算は現状維持か、小幅の増額になるケースが多くなるとみられている。しかし、重要な取り組みについて伝えるべきではないということではない。すべての要求に予算がつくとは限らないが、将来取り組む必要があるプロジェクトについて関係者に意識させておくことはできるだろう。

間違い2:関係者と連携しない

 シチズンデベロッパーや事業部門が、IT部門の外側で、ITに関する意思決定(テクノロジーの調達に関する決定も含めて)に及ぼす影響は強まっている。最高情報責任者(CIO)やIT予算編成担当者は、こうした動きにまず抵抗しがちだが、それは誤りだ。

 筆者は、製造業の企業でCIOを務めていたときに、セールスとマーケティングのシステムを更新したいと考えたが、IT部門の予算の中ではその費用を捻出できなかった。そのため筆者は、新しいシステムのための予算に多少の余裕があった、セールスおよびマーケティング担当バイスプレジデントと相談した。私たちは予算を出し合うことで、プロジェクトに対する承認を得ることができた。

 ここでの教訓は、IT部門の予算編成担当者は、ほかの部門の予算編成担当者と話をして、プロジェクトに共同で出資できる可能性がないか模索すべきだということだ。このやり方は、各部門が予算を奪い合っているような組織で起こりがちな問題に対するカウンターアプローチだといえる。

 ほかの部門と協力することで、新型コロナウイルスの危機によって起こる可能性が高い予算の引き締めを切り抜けることができるかもしれない。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  2. セキュリティ

    サイバー攻撃の“大規模感染”、調査でみえた2024年の脅威動向と課題解決策

  3. セキュリティ

    従業員のセキュリティ教育の成功に役立つ「従業員教育ToDoリスト」10ステップ

  4. セキュリティ

    IoTデバイスや重要インフラを標的としたサイバー攻撃が増加、2023年下半期グローバル脅威レポート

  5. セキュリティ

    急増する工場システムへのサイバー攻撃、現場の課題を解消し実効性あるOTセキュリティを実現するには

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]