セゾン情報システムズは9月17日、システムの障害発生情報を自動収集して担当者を選定して通知する監視サービス「SAIMON(サイモン)」の本格展開を発表した。初期費用は15万円、月額5万円から利用できる。
SAIMONは、サーバーやネットワークの正常性を確認するとともに異常を検知すれば通知する監視サービスとユーザー企業の監視業務を代行する運用サービスを24時間365日体制で利用できる。
セゾン情報システムズ カスタマーサービスセンター センター長 兼 カスタマーサービス部 部長 吉原淳氏
2019年3月から同社顧客向けに提供され、IT部門の業務負担軽減に寄与しているという。今回のサービス展開について、カスタマーサービスセンター センター長 兼 カスタマーサービス部 部長 吉原淳氏は「ウェブを中心としたダッシュボードで場所に依存しない早期障害検知や初動対応、災害対策を踏まえた24時間365日監視を構築できる」とアピールした。
セゾン情報システムズは2020年4月から顧客サービス部門をカスタマーサービスセンターに集約している。1970年設立の同社は、クレディセゾンなどのシステム運用を担ってきた。
さらなるサポート品質の向上を目指した同社は、2018年度からクラウド対応型監視サービスの企画に着手し、オープンソースソフトウェア(OSS)の運用管理ソフトウェアの「Zabbix」と、SaaS型のシステム監視システム「Datadog」を組み合わせたSAIMON(SAIson information systems MONintoring system)の開発に至ったという。
約8カ月の開発期間を経て、2019年3月から提供を開始したSAIMONは、監視や通知、可視化、運用の観点から用意した36のサービスで企業のシステム運用を支援する。障害発生時はメールやSlack、電話で通知し、システム担当者は事前に設定したアクションをウェブで確認した上で実行することで「コロナ禍で厳しい出社対応を軽減できる」(吉原氏)という。
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5営業日で導入できるというSAIMONは現在、4社8システムで利用されており、2020年度中には6社16システムで利用される予定としている。また、現時点ではオンプレミスに加えて、Amazon Web Services(AWS)とMicrosoft Azureに対応しているが、2020年度中にGoogle Cloud Platform(GCP)にも対応する予定だ。Zabbix+Datadogの組み合わせについて、吉原氏は「Datadogは既存の運用監視ツールとの連携が難しく、汎用性の高いZabbixを採用した」と説明する。
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