「Windows 10 2004」向け累積アップデート、「WSL 2」の問題などに対処

Liam Tung (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2020-10-05 10:58

 Microsoftは米国時間10月1日、「Windows 10」の「バージョン2004」(May 2020 Update)に対するオプショナルアップデート(プレビュー版)をリリースした。このアップデートでは、9月の月例パッチによって発生した「Windows Subsystem for Linux 2」(WSL 2)の問題にも対処している。

 この「Windows 10 2004」向けアップデート「KB4577063」を適用すると、ビルド番号は「19041.546」となる。

 このプレビュー版アップデートで提供されているフィックスには、「Windows Insider Program」のベータチャネルとリリースプレビューチャネル向けに9月にリリースされた「Windows 10バージョン20H2」(ビルド番号「19042.541」)で取り込まれたフィックスが数多く含まれている。Microsoftは20H2(Windows 10 October 2020 Update)を10月または11月にリリースするとみられている。

 このアップデートでは2つの重要な問題が対処されている。WSL 2の問題と、Wireless WAN(WWAN)LTEモデムにおけるインターネット接続エラーの問題だ。

 1つ目の問題は、ユーザーがWSLを開始しようとした際に「Element not found」(要素が見つからない)とのエラーが発生するというものだ。

 2つ目の問題は、特定のWWAN LTEモデムを使用するデバイスに関するものだ。この問題が発生したことでMicrosoftは8月31日、Windows 10の「バージョン1903」と「バージョン1909」が稼働しているデバイスからのバージョン2004へのアップグレードをブロックした。

 同社は今回のアップデートを発表するウェブページに、「一部のWWAN LTEモデム(を使用するデバイス)において、スリープ状態や休止状態から復帰した際に、通知領域にインターネット接続なしと表示される問題に対処している。さらにこういったモデムは、インターネットに接続できない可能性もある」と記している。

 LTEモデムのこの問題に対処したことで、Microsoftはブロックしていたバージョン2004へのアップグレードを10月中旬に再開する準備を進めている。

 また、このアップデートは、「Adobe Flash」のサポートが2020年12月に終了すると伝える「Internet Explorer 11」への通知を追加している。さらにこのアップデートでは、「Windows Mixed Reality HMD」の映像がひずむという問題も低減されている。

 これにより、新たなMixed Reality HMDは最小システム要件に合致し、デフォルトで90Hzのリフレッシュレートを保証できるようになる。

 インターネット接続をチェックするためにWindows APIを使用する一部のアプリケーションは、ネットワークアイコンが「インターネット接続なし」と誤って表示され、起動できない可能性があった。この問題も修正されている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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