インテルは2月9日、“vPro”の第11世代「インテル Evo vProプラットフォーム」に関する説明会を開催した。vProは法人向けPCのCPUやチップセットに固有のコードを埋め込み、PCの個別認識や運用管理を軽減する機能を提供する基盤である。
1月に開催した展示会「CES 2021」(オンラインで開催)で発表された第11世代のEvo vProプラットフォームは、2020年9月に発表した「インテル Evoプラットフォーム」の要件とほぼ同等ながらも、第11世代Core i5/i7 vProやvProプラットフォームの検証などを追加している。

インテル 執行役員 パートナー事業本部 本部長 井田晶也氏
同社執行役員 パートナー事業本部 本部長 井田晶也氏は「5年以上前から(インテルが提唱してきた)場所にとらわれず、どこにいてもPCがあれば仕事ができる世界が実現・標準化しつつある。これからの職場の概念は『PC』になる」と述べ、Evo vProプラットフォームが備える機能を強調した。
オンライン会議の処理が高速化
第11世代vProは性能の向上とセキュリティ強化、IT部門の負担軽減の3つが注目点となる。
第10世代の「Core vPro i7-10610U」と第11世代の「Core vPro i7-1185G7」を比較すると、アプリケーション処理性能は1.19倍、ウェブブラウジングは1.21倍、人工知能(AI)性能は8倍、オンライン会議の生産性は1.35倍、「Microsoft 365 Apps」における生産性は1.17倍、ビデオ編集は2.3倍高速化。
競合製品となる「AMD Ryzen 7 Pro 4750U」とCore vPro i7-1185G7を比較すると、アプリケーション処理性能は1.38倍、ウェブブラウジングは1.24倍、AI性能は5倍、オンライン会議の生産性は1.52倍、Microsoft 365 Appsにおける生産性は1.23倍、ビデオ編集は1.8倍上回ると説明する。
たとえばオンライン会議であれば、「Iris Xe グラフィックス」や以前からサポートしているQSV(Quick Sync Video)の存在が大きい。さらにCPU性能や深層学習(ディープラーニング)を支援する「Deep Learning Boost」、CPU資源を解放する「Gaussian & Neural Accelerator(GNA)」、イメージプロセッシングユニットの「IPU6」がオンライン会議の体験を改善するという。

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