Amazon Web Services(AWS)は米国時間3月18日、異なる要件に関わらず、複数のアプリケーションで同じデータセットを使用できるようにする新機能「S3 Object Lambda」を発表した。この機能は、データを「Amazon Simple Storage Service」(Amazon S3)から取得して、自動的に処理を行い、既存アプリケーションで利用できるようにする。
「AWS Lambda」のサーバーレスファンクションサービスは、年次イベント「re:Invent 2020」で大きな注目を集めた。
同じデータセットが、異なるデータニーズを持つ、さまざまなアプリケーションで役立つ事例は幾つも考えられる。例えば、EC(電子商取引)サイトでは顧客情報の明細データをマーケティング施策で使用し、分析目的ではそうした詳細を省きたい場合などがある。
通常は、各アプリケーション向けにデータセットのコピーを作成したり、適切に処理するためにインフラをプロキシレイヤーとして構築・管理したりする必要がある。
S3 Object Lambdaでは、ユーザーはS3から取得したデータをアプリケーションに取り込む前に、データを処理するためのコードを追加するだけでよい。Lambda関数は、標準的なS3 GETリクエストによってインラインで呼び出される。
この機能は、個人特定につながる情報の編集、データ形式の変換(XMLからJSONへの変換など)、他のサービスやデータベースからの情報によるデータの補強、ダウンロード中のファイルの圧縮、解凍など、さまざまな用途で役立つはずだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。