本連載では、筆者が「気になるIT(技術、製品、サービス)」を取り上げ、その概要とともに気になるポイントを挙げてみたい。今回は、クアルトリクスが提供する企業の従業員エクスペリエンス管理サービス「Qualtrics EmployeeXM」を取り上げる。
従業員エクスペリエンス管理にストレスチェックを追加
クアルトリクスは先頃、50人以上の事業場で実施が義務付けられているストレスチェックを「Qualtrics EmployeeXM」上で実施できるようにしたことを発表した。また、提携会社のさんぎょうい(新宿区)との連携により、ストレスチェック実施に関連したサポートについても対応できるようにした。
EmployeeXMは、採用から退職まで従業員ライフサイクル全体のエクペリエンスを改善するソリューションで、表1に示す機能を備えている。今回、これにストレスチェックの機能が加わった格好だ。

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ストレスチェックは、常時50人以上の労働者が所属する全事業場において、年1回の実施が義務付けられているほか、50人以下の小規模事業場においても、セルフケアの視点からストレスチェックの実施が推奨されている。
今回の同社のこうした対応は、EmployeeXMのユーザー企業から「従業員の声を集めるさまざまな調査の1つとして、厚生労働省が実施を求めるストレスチェックも実施できないか」との要望が多く寄せられていたため、日本独自のソリューションとして提供することにしたという。
ストレスチェック制度の実施にあたっては、産業医の紹介、調査結果に基づく改善活動に関するアドバイザリーサービスなどが必要な場合、提携するさんぎょういと連携して対応するとしている。
ちなみに、さんぎょういは企業の産業保健体制構築を支援しており、産業医、労働衛生コンサルタントなどの有資格者を含む約700人の登録医師を紹介。さまざまな業種に及ぶ約700社(全国約6000事業場)と契約している。
同社代表取締役社長の芥川奈津子氏は今回の発表にあたり、「当社では多くの企業の労働安全衛生活動をサポートしているが、企業ごとに目的や方針、体制などが異なる。それはストレスチェックに対しても同様だ。ストレスチェックを行って終わりではなく、その結果を元にした企業の現状に合わせたアクションが重要だと考えている。クアルトリクスのユーザー企業にも有効なアクションを提案していきたい」とコメントを寄せている。
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