Hewlett Packard Enterprise(HPE)は米国時間9月1日、米国家安全保障局(NSA)から10年に及ぶ20億ドル(約2200億円)の契約を受注したと発表した。NSAは「HPE GreenLake」プラットフォームを通じ、HPEのハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)技術を利用する計画だ。
GreenLakeは「Everything as a Service」を提供するHPEのプラットフォームだ。NSAは、フルマネージドのセキュアなクラウドサービスをオンプレミスで提供できるHPE GreenLakeプラットフォームからHPEのHPCソリューションを利用することで、アジャイルで柔軟かつセキュアなプラットフォームからメリットを得て、データ管理の要件の高まりに対応するとしている。
新たな契約に基づき、HPEは「HPE Apollo」システムと「HPE ProLiant」サーバーで構成される包括的なHPCソリューションを構築、管理する。大量のデータ処理を可能にし、深層学習と人工知能(AI)の機能に対応する。このソリューションはQTSのデータセンターでホスティングされる。
新しいサービスは2022年から利用が開始される。
HPEのHPCおよびMCS担当シニアバイスプレジデントJustin Hotard氏は声明で「大量のデータセットを処理するAI、機械学習、分析機能を実装することで、HPCシステムの必要性が高まっている」と述べている。「顧客は、極めてデータインテンシブなプロジェクトで、HPC機能と併せて簡単でシンプルかつアジャイルな管理を必要としている」
4年前にGreenLakeとしてブランドを開始して以来、最高経営責任者(CEO)Antonio Neri氏は、いずれ「GreenLakeがHPEの代名詞にならなければならない」と述べてきた。HPEによると、GreenLakeは6月時点で顧客数が1200を超え、契約総額は48億ドル(約5200億円)に達している。
NSAが関わるもう1つの大型IT契約は紛糾が続いている。NSAは、クラウドコンピューティングに関する100億ドル(約1兆円)規模に及ぶ「秘密」の契約をAmazon Web Services(AWS)と交わしたと報じられた。Microsoftはこれに対し、7月に異議を申し立てた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。