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凸版印刷、自社工場に環境データ収集システム--「死角のない通信ネットワーク」実現

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2021-11-01 07:00

 凸版印刷は自社工場において、環境データを自動収集するシステムを構築した。このシステムの導入により、同社の工場では環境保全業務の負荷を約20%程度軽減できると見込んでいる。

 現在、トッパングループの国内10工場において同システムの導入を進めており、第一弾として導入を開始した自社工場では1000以上の点検項目のうち、約10%についてセンサーをZETAネットワークに接続した。工場排水の水位やpH値(水素イオン濃度)やORP(酸化還元電位)などの情報の自動収集を開始しており、2022年度中に同工場の全ての環境データ収集を自動化する。

 同システムには、凸版印刷が普及を推進する次世代LPWA(低消費電力広域ネットワーク)規格ZETA(ゼタ)が活用されている。工場内をくまなくカバーするZETAネットワーク、それに接続する各種センサー機器、測定したデータを格納するクラウド型システムプラットフォーム「ZETADRIVE」、データ監視システムで構成されている。

 ZETADRIVEにはデータ取得、機器の制御などのAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)が備えられており、工場ごとのニーズに合わせたシステムやアプリケーションとの連携が可能となる。

 LPWAの規格の一つであるZETAには、超狭帯域(UNB:Ultra Narrow Band)による多チャンネルでの通信、マルチポップ/メッシュネットワークによる広域での分散アクセス、双方向での低消費電力通信という特徴がある。

 環境データの収集作業は人手に依存する部分が多く、人的リソースの確保も困難になっている。工場のIoT化は喫緊の課題となる中、同社の工場においても、環境データを測定するセンサーが電波の届きにくい屋内や地下、電源が確保できない屋外などに設置されているケースが多く、従来のネットワーク技術ではIoT化が困難となっていた。

 今回ZETAのネットワークを活用し、工場内に「死角のない無線通信ネットワーク」を構築することで、さまざまな場所に設置されているセンサーをつなぎ、自動的にデータを収集するシステムを構築できた。

 既に工場内で稼動している多数の測定器からの出力情報をデジタルデータ化し、ZETA通信のフォーマットで送信するために、データ転送機器「ZETABOX」も開発している。これを利用することで、導入コストの低減に加え、測定器メンテナンスなどの作業変更を必要としないデータの自動収集も可能となる。

 今後も各製造拠点への展開を推進していくとともに、針式のアナログメーターからのデータ自動収集化など、さらなるシステムの開発も進めていく。また、収集したデータの分析やレポート生成などのシステムまで含めたトータルソリューション化を検討する。

ZETABOX(出典:凸版印刷)
ZETABOX(出典:凸版印刷)

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