Amazon Web Services(AWS)は米国時間12月1日、機械学習モデルの構築、訓練、デプロイを支援するサービス「Amazon SageMaker」の無料版にあたる「SageMaker Studio Lab」を発表した。SageMaker Studio Labは機械学習の初心者向けサービスで、AWSのアカウント、クレジットカード、クラウドコンフィギュレーションの知識がなくても試用できる。
SageMaker Studio Labは現在、パブリックプレビュー版として利用できる。
ベースはオープンソースの「JupyterLab」であり、AWSのコンピュートリソースを無料で使える。利用するにはまず、(AWSアカウントとは別の)アカウントを作成し、プロジェクトに必要なインスタンスがCPUなのかGPUなのかを選択する。1ユーザーセッションあたりCPUは12時間、GPUは4時間の利用が可能で、ユーザーセッション数に制限はない。
プロジェクト1件につき、少なくとも15GBの永続的ストレージが与えられる。セッション終了時に環境のスナップショットが作成されるため、終了時点から再開が可能だ。
また、AWSはこのSageMaker Studio Labを活用して「AWS Disaster Response Hackathon」を開催する。自然災害への備えと対応に関する課題に機械学習を活用するアイデアを競うハッカソンだ。2022年2月7日までの開催で、AWSが総額5万4000ドル(約610万円)の賞金を出す。このハッカソンは、「最大の機械学習コンテスト」としてギネス記録も目指す。
またこれと別に、AWSは機械学習と人工知能(AI)の分野でキャリアを目指す学生を支援する1000万ドル(約11億3000万円)の奨学金制度「AWS Artificial Intelligence and Machine Learning Scholarship」(AWS AI & ML Scholarship)を創設する。この分野で十分なサービスや正当な評価を受けていない高校生および大学生を対象としたプログラムだ。
このプログラムではまず、「AWS DeepRacer」と新設する「AWS DeepRacer Student League」を使い、機械学習の基本的概念を学生に学ばせる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。