NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)とAmazon Web Services(AWS)が1月に入り、クオーターバックが試合中に下した意思決定に基づき、クオーターバックを評価、ランク付けしていく上で役立つ新たな統計指標を発表した。
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NFLの「Next Gen Stats」ツールを生み出したチームによって作り上げられたこの統計指標「Passing Score」は、クオーターバックが最適な意思決定を下したかどうかをプレーの結果に従って評価するというものだ。NFLによると、クオーターバックを評価する指標は数十種類あるが、それらはいずれも、クオーターバックがパスプレー前に評価しなければならない特定の変数を切り出せていないという。
NFLの戦略およびビジネス開発担当ディレクターであるJosh Helmrich氏は米ZDNetに対して、今回のNext Gen StatsのPassing Scoreは、AWSとNFLが力を合わせ、7種類の機械学習(ML)モデルとプレー時の複数の変数を組み合わせて作り出したと述べた。
Helmrich氏は1月に入り、「NFLのプレーオフが間近に迫っている中、われわれはスポーツの世界で最も重要なポジションの1つと言えるNFLのクオーターバックに対する理解を促進するためのより深い分析と、さらなるコンテキスト、さまざまな方法をファンの元に届けたいと考えている。この新たな指標によって、ファンは各プレーにおけるクオーターバックの意思決定に関連するパスパフォーマンスをよりよく理解する上での手がかりが得られるだろう」と述べていた。
「クオーターバックというポジションは、単純に各プレーの結果だけを考えるのではなく、極めて複雑な意思決定を必要とするものだ。こういった意思決定と、それに関わるすべての変動要素の理解を促進するために、われわれは1年以上をかけ、Next Gen StatsのPassing Scoreのコンポーネント群を作り上げた」(Helmrich氏)
AWSとNFLはAmazonのブログ上で、クオーターバックはディフェンスの配置や、ゲームの残り時間、ファーストダウンやタッチダウンまでに必要なヤード数などの情報に基づいて瞬時に意思決定を下すと説明し、そうした意思決定は膨大な数に上るとしている。
統計の精度を示すためにAWSが2021年のクオーターバックのパフォーマンスをランク付けしたところ、90を超えるスコアを獲得したのはAaron Rodgers選手とJoe Burrow選手、Matthew Stafford選手のみだった。その後には僅差でRyan Tannehill選手とPatrick Mahomes選手、Josh Allen選手、Tom Brady選手が88超のスコアで続いている。
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Dak Prescott選手とKyler Murray選手、Jimmy Garoppolo選手はいずれも87というスコアだった。そしてJalen Hurts選手とDerek Carr選手、Mac Jones選手は82超というスコアだった。また、Ben Roethlisberger選手は14位でスコアは70だった。なお同選手は、過去4シーズンにおいて82未満のスコアでプレーオフに進んだ唯一の選手となっている。