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電帳法改正にどう対応するか(前編)--変更内容や検討スケジュールを考察

横井朗 (Deepwork)

2022-03-22 07:00

 2022年1月1日に電子帳簿保存法が改正され、請求書などをPDFファイルで受け取ったり、発行したりしている場合の保存ルールが変更されたことをご存じでしょうか。施行まで1カ月を切った2021年12月10日、急きょ2年間の猶予期間が発表されましたが、2024年1月1日には本格的な義務化が始まります。電子帳簿保存法の改正は個人事業主から法人まで全ての事業者が影響を受け、業務への影響も大きいですが、法要件の解釈が難しく、運用検討に悩む方が非常に多いです。

 当社Deepworkは電子帳簿保存法に対応したサービスを提供しており、多くの事業者の方々から法要件や運用検討に関するご相談を受けてきました。その中で見えてきた分かりにくい部分や悩むポイントを踏まえ、電子帳簿保存法の改正内容から計画の立て方、検討の進め方まで実践的な内容をお伝えします。前編では、改正電子帳簿保存法の内容や検討スケジュールについて解説します。

改正電子帳簿保存法の概要

 まずは簡単に改正の内容について説明します。1998年にスタートした電子帳簿保存法は、紙で保存することが義務付けられていた国税関係の帳簿や書類を電子化して保存する際のルールを決めた法律です。現在までさまざまな改正が行われてきましたが、今回の改正では電子取引情報(PDFファイルで受領・交付したり、ウェブサイトからダウンロードしたりする見積書や請求書など)の保存ルールが変わり、全事業者が電子帳簿保存法の要件に沿って保存することが求められるようになります(図1)。

図1 図1
※クリックすると拡大画像が見られます

電子取引情報に該当するもの

 電子取引情報といってもピンと来ない方が多いと思いますが、具体的には下記のようなものが電子取引情報に該当します。

  • 電子メールで受領、または交付した請求書や領収書などのデータ(PDFファイルなど)
  • インターネットのホームページからダウンロード/スクリーンショットした請求書や領収書などのデータ
  • クラウドサービスを活用して授受された電子請求書/領収書
  • クレジットカードの利用明細データ、交通系ICカードの支払データ、スマートフォンアプリの決済データなどを活用するクラウドサービスを使ったもの
  • 電子データ交換(EDI)システムを活用した取引
  • ペーパーレス化されたファクシミリ機能が搭載されている複合機を利用したもの
  • DVDなどの記録媒体を介して受領した請求書や領収書などのデータ

 つまり、取引先とやりとりする書類のうち、紙で行うもの以外は「電子取引情報」に該当するといえます。

電子取引情報の保存の要件

 改正電子帳簿保存法では、これらの電子取引情報について4つの要件を守ることが求められています。

  1. システムの使い方が分かる資料を備え付ける
  2. すぐに確認できるよう、モニターを備え付ける
  3. 検索要件に対応する
  4. データの正確性を担保する

 1と2については税務調査時に使い方が分かり、すぐに確認できる状態にしておくためのものなので特に悩むことはないと思いますが、「3.検索要件の対応」と「4.データの正確性担保」に関しては幾つか選択肢があり、どの方針で対応するかについて検討が必要です。

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