IT企業の年頭所感

オープンハイブリッドクラウド戦略で顧客のビジネス成長を支援--レッドハット・岡社長

ZDNET Japan Staff

2023-01-06 13:30

 2023年に向けたIT企業のトップメッセージや年頭所感を紹介する。

レッドハット 代表取締役社長 岡玄樹氏

 この数年、世界は予想もしなかった大きな変化を経験しました。ビジネスも進化を余儀なくされ、我々はこれまで以上に革新性と柔軟性を持たなければなりません。レッドハットは、お客様が必要とする変革を実現するためのテクノロジーとサポートをお客様へ提供しています。

 2022年、レッドハットにも大きな変化がありました。これまでエグゼクティブバイスプレジデントとして製品・テクノロジーを統括してきたMatt Hicks(マット・ヒックス)が社長 兼 最高経営責任者(CEO)に就任し、2020年から社長 兼 CEOを務めていたPaul Cormier(ポール・コーミア)が会長となりました。

 また、毎年日本で開催しているレッドハットのフラッグシップイベント「Red Hat Forum」は、「Red Hat Summit:Connect」という名称にリブランディングされ、10月に3年ぶりに対面で開催しました。お客様、パートナー企業が一堂に会した熱気あふれる会場では、数多くのセッションが繰り広げられ、久々の再会を喜び合う様子が見受けられました。

 2021年は「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」の提供開始20周年の記念すべき年でもありました。

 レッドハットの数十年にわたるLinuxの専門知識に裏打ちされたRHELは現在、イノベーションとデジタルトランスフォーメーション(DX)のための主要なプラットフォームとして日本で認知されています。RHELは、ITにおけるOSの役割をさらに進化させ、拡張し続けています。5月にリリースされた「RHEL9」は、「CentOS Stream」から構築されるRHELの最初のメジャーリリースでした。

 RHEL9には、その市場規模が2025年までに2,500億ドルを超える(IDC Spending Guide:“Worldwide Edge Spending Guide. ”)と予測されているエッジコンピューティングにおけるITニーズに対処するための重要な機能拡張が組み込まれており、データセンターからクラウド、エッジに至るまで、あらゆる環境で一貫性のあるイノベーションを実現します。

 レッドハットは一貫してオープンハイブリッドクラウド領域の拡大を目標に事業を展開しており、データセンターから、5GやエッジインフラでのクラウドコンピューティングによるエッジやスマートファクトリーへのITの重点シフトを支援しました。これにより、RHEL、「Red Hat OpenShift」、「Red Hat Ansible」の活用を推進することで、通信、製造、金融業界や政府官公庁などのあらゆる業種のお客様の要件に応えてまいりました。特に、業界をリードするエンタープライズ向けKubernetesプラットフォームであるRed Hat OpenShiftは、グローバルで数千のお客様に導入され新しいマネージドサービスや適用基盤の拡大を背景に大きな成長を遂げています。

 こうした先進のソリューションが市場に浸透するのに伴い、そのテクノロジーを使いこなすための環境作りは非常に重要です。

 レッドハットでは、オープンハイブリッドクラウド実現の最後のピースは「プロセスとカルチャーの変革」であると考え、イノベーションを開発・拡大し、ビジネスアジリティの加速を支援するコンサルティングサービス「Red Hat Open Innovation Labs」の拡大に注力してまいりました。アジャイル手法をIT部門と経営層が一気通貫で学び、会社のカルチャーまでをも変えてしまうRed Hat Open Innovation Labsは世界中のあらゆる業種の企業に導入されています。テクノロジーだけではなく、それをより有効に活用するために求められる付加価値の向上に努めNECネッツエスアイなどのお客様から大きな評価を得ています。

 パートナー企業とのコラボレーションにおいては、富士通とのDXビジネス強化に向けての協業(3月)や、NECとのRed Hat OpenShiftを基盤としたグローバルビジネスでの協業(9月)を発表しました。これらの協業の拡大により両社の強みを活かし、国内外のお客様により大きな利益をもたらすソリューションを提供してまいります。

 2023年、レッドハットはさらなる成長を目指し、お客様の企業文化とビジネス変革を支えるべく下記の3領域に注力してまいります。

  • 「Red Hat Cloud Services」を拡大します。レッドハットが当初より予期していたオープンハイブリッドクラウドの環境は、すでに現実になっています。次に求められるのは、お客様に対する選択肢の多さです。Red Hat OpenShiftは、すでにオンプレミスだけでなく、ほぼ全ての国内クラウドサービスプロバイダーから提供されています。
  • 今年は、これらの提供環境だけでなく、提供されるRed Hat製品の種類を追加するとともに、コストモデル、リアルタイムデータ連携、API管理、人工知能/機械学習(AI/ML)基盤など、柔軟にスケールできるアプリケーション基盤として機能拡張や自動化プラットフォームなどの選択肢の拡大を図っていきます。これにより、企業はビジネスニーズに関係なく、すぐに提供できるオープンなハイブリッドクラウド環境を構築することができます。また、2022年に発表した「Red Hat Device Edge」により、クラウドからエッジまで広がるビジネス基盤の整備を支援します。

  • 組織的な学習を通じた「人・プロセス・仕組み」の変革をサポートする Red Hat Open Innovation Labsのコンサルティングサービスにおいて、パートナー企業との協業の幅を拡大していく予定です。多くの企業がアジャイル方法論の導入を求めています。レッドハットは、自社からだけではなくパートナー企業を通じて提供を拡大することで、より多くのユーザー企業が組織文化の変革からデジタル・トランスフォーメーションを実現し、成果を得られるよう貢献してまいります。
  • 2022年はパートナー人材育成拡大の一環として、「Red Hat ラーニングサブスクリプション」の大幅な利用者拡大を図りました。その結果RHELだけでなく、多くのRed Hat OpenShiftを利用できる人材を育成することができました。
  • 2023年は、「Red Hat Cloud Services」を展開するだけでなく、これらのサービスに関するトレーニングの提供を支援する能力を強化します。また、成熟を遂げているコンテナ市場において、クラウドアプリケーションサービスプロバイダーやISVソフトウェアによるRed Hat OpenShiftの対応を拡大、強化することで、お客様が常に最新のアプリケーションサービスを利用できるよう環境を整備していきます。

 DXの実現のため、オープンソースの開発・活用へのニーズはこれまで以上に高まっています。レッドハットは、ハイブリッドクラウドテクノロジーのリーダーとして、2023年もオープンソースイノベーションでお客様やパートナー企業のビジネスの成長に貢献してまいります。

 また、多様性を尊重し、実力主義や透明性を重視するオープンオーガニゼーションの理念に基づき、社員が最大限の能力を発揮できる革新的な企業であり続けるべく2023年もまい進してまいります。

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