NTTデータ先端技術は4月2日、統合運用管理ソフトウェアの最新版「Hinemos ver.7.1」を同月12日から提供すると発表した。新版では、クラウド管理機能の対応サービスに「Oracle Cloud Infrastructure」と「Google Cloud」を追加し、他製品からの移行支援ツール「Hinemos Migration Assistant」の提供も開始する。2025年度末までに1500本の販売を目指す。
「Hinemos」は、オープンソースのシステム運用管理ソフトウェアである。システムの運用管理に必要な「収集・蓄積」「見える化・分析」「自動化」の機能をワンパッケージで提供する。運用管理業務の遂行に必要な機能間のシームレスな連携や製品の導入・維持管理を容易にし、運用のトータルコストの削減を実現する。Hinemos ver.7.1では、AIドリブン運用によるハイブリッドクラウド環境の運用自動化を推進する。
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新バージョンでは、「Amazon Web Services(AWS)」「Microsoft Azure」に加え、Oracle Cloud InfrastructureとGoogle Cloudに対応したクラウド管理機能をリリース。また、Hinemos自身の冗長化によりミッションクリティカルシステムの無停止運用をサポートするHinemosミッションクリティカル機能も提供する。
Hinemos Migration Assistantは、システムの更改などで他の運用管理ソフトウェアからHinemosへ移行する際に設定を引き継ぎ、移行を容易にする。
Hinemosメッセージフィルタ機能も強化された。これは、管理対象システムから発生する大量のメッセージに対し、不要なメッセージの抑制と関連メッセージの集約を行うことで、本質的なイベントへのフィルタリングを可能とするAIOpsの機能になる。今回は、指定するルールから直接Syslog、メール、HTTPリクエストの送信が可能になり、またHinemosのカレンダーを活用したルール指定などユーザビリティーを改善した。
この他にも、動作OSとして「Oracle Linux 9」「Amazon Linux 2023」の追加や通信のTLS1.3対応などの改善が図られている。また、「Azure OpenAI Service」の生成AIサービスとの連携を強化し、生成AIをシステム運用に活用するAIドリブン運用により、運用自動化を推進するとしている。
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